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中年男性に「子どもちゃんと見てなさいよ」と注意され…43歳女優の“真実味のある反応”がスゴすぎる

 ドラマ途中でいきなり登場し、主要登場人物以上に視聴者の興味を集めるキャラクターがしばしばいる。
木曜劇場『いちばんすきな花』10話より ©フジテレビ(以下同じ)

木曜劇場『いちばんすきな花』10話より ©フジテレビ(以下同じ)

 毎週木曜日よる10時から放送されている『いちばんすきな花』(フジテレビ)には、そんな魅力的なひとりが登場する。田中麗奈が演じるその人は、とても不思議な存在だ。 「イケメンとドラマ」をこよなく愛するコラムニスト・加賀谷健が、田中麗奈の表情から彼女が演じる志木美鳥役を読み解く。

5人組が成立するかと思いきや

木曜劇場『いちばんすきな花』10話より ©フジテレビ そもそも彼らが共通の感覚として抱いているものは何だったろう。学生時分、先生から“2人組”を作ることを自然と促されることへの違和感だった。  なぜ一人ひとり別個の存在が、わざわざひとつの固定の組をなす必要があるのか。  潮ゆくえ(多部未華子)、春木椿(松下洸平)、深雪夜々(今田美桜)、佐藤紅葉(神尾楓珠)の4人は、大人になった今でもそのことが理解できないでいる。椿にいたっては花は好きだけれど、勝手に束で集められる花屋は嫌いだとさえたとえる。  そんな彼らの元へ共通の友人である塾講師のみどりちゃんこと、志木美鳥(田中麗奈)が現れる。4人プラス美鳥で素敵な5人組が成立するかと思いきや、美鳥はそれぞれ一人ずつと向き合える2人組のほうをむしろ好んだ。

2人組以外を嫌う理由

木曜劇場『いちばんすきな花』10話より ©フジテレビ 第10話冒頭、北海道に帰るため、ゆくえに空港まで見送ってもらった美鳥はちょっとした勘違いをされる。搭乗ゲートを探していると、近くで子どもが走り回り、その子が中年男性にぶつかってしまうのだ。 「子ども、ちゃんと見てなさいよ」と注意されたのは近くにいた美鳥だった。もちろん彼女の子どもではない。間違いだったことに気づく男性だが、バツが悪そうに謝りもせずに行ってしまう。  勘違いされる人生。美鳥はため息をつくしかない。なるほど、彼女が2人組以外を嫌う理由がよくわかる。人数が多くなると、その分だけ彼女にだけ注がれる注意や理解は下がる。気のおけない2人なら、お互いを絶えず理解し合っていられるのだ。
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もっとも複雑な内面を持ったひとり
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