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亀梨和也演じる将軍が“怖いけど美しい”。ドラマ開始20分以上も沈黙し続けるワケとは

研ぎ澄まされた美の勝算

 家治と倫子の婚礼の手前、ここでひとつめでたく思うのは、亀梨は本作が時代劇初挑戦ということ。めでたさと同時に、これは意外だった。ちょんまげ頭が凛々しい亀梨をこれまでにも見た気がするが、記憶違い?  いやいや、爽やかな記憶違いとは、これまためでたい。ただ、「どうも最近の時代劇は……」などとつい付言したくもなってくるのは、何でかどの俳優も時代劇となると、単なるコスプレにしか見えないからだ。  たぶん、これは往年のスターのような凄みを令和の俳優に求めても仕方がないというだけの話なのかもしれない。その点、凄みよりもむしろ研ぎ澄まされた美、それ自体を武器に勝負する亀梨には、勝算は十分ある。

悪事を上回る悪の正体とは

 婚礼の儀が始まり、倫子の隣に座る家治。まだ一言も発する気配がない。なんだ、この無言。余計、怖い。怖いけど、美しい。これでもかというくらい凛とした表情の横顔が映る。  それを見た倫子が緊張を隠せない。相手を圧倒する意味では、この美も凄みと同じだけの力がある。時代劇が初めてとはいえ、やっぱり本作の亀梨和也には、勝算がありそうだ。  ダメ将軍の典型のような家重に対して、側用人・田沼意次(安田顕)が何やら画策している様子。婚礼の水面下ではすでに陰謀が渦巻いている。そんな悪事を上回る悪の正体が、この亀梨扮する家治にあるのだとすると!?
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なぜ沈黙が続くのか
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