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亀梨和也演じる将軍が“怖いけど美しい”。ドラマ開始20分以上も沈黙し続けるワケとは

将軍の沈黙はなぜ続くのか

 予想以上だ。婚儀では、ぶっきらぼうもいいところ。開始早々、すっくと立ち上がり、その場をあとにする。すると直後、ダメ将軍の家重が何者かに暗殺され、将軍の座は家治にすげかわる。  これは陰謀か、どうか。いずれにしろ、やっぱり気になるのは、ドラマが始まって20分以上が経過しているというのに、家治は、未だに沈黙を貫いていることだ。なぜここまで執拗に沈黙が続くのか。  フジテレビで『大奥』が初放送されたのは、2003年のこと。すでに20年以上の月日が流れている。その長い時間経過が、そのまま家治の沈黙として描かれているのだとすると。  家治がやっと発した「そうか」にはそれだけの重みがある。亀梨にとってはゴールデン・プライム帯ドラマ通算20作品目の出演作でもある本作は、とてつもない時代劇の傑作となり得るかもしれない。 <文/加賀谷健>
加賀谷健
コラムニスト/アジア映画配給・宣伝プロデューサー/クラシック音楽監修 俳優の演技を独自視点で分析する“イケメン・サーチャー”として「イケメン研究」をテーマにコラムを多数執筆。 CMや映画のクラシック音楽監修、 ドラマ脚本のプロットライター他、2025年からアジア映画配給と宣伝プロデュース。日本大学芸術学部映画学科監督コース卒業 X:@1895cu
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