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英国女王から学ぶ「女性の品格」70歳を超えても“王室スキャンダル”を乗り越えられたワケ

「私の全生涯を通じ、真心を込めて、皆様の信頼に応えられるよう努力します」 『英国女王が伝授する 70歳からの品格』より1953年、6月2日、ロンドンのウエストミンスター寺院で戴冠式を終えた後、国民にラジオで話しかけました。エリザベス女王、当時25歳にして2児の母。イギリスが「女王の時代」に突入した瞬間です。

25歳2児の母が女王となる

英国女王が伝授する70歳からの品格』(KADOKAWA)には、亡きエリザベス女王の人生哲学がギュッと詰まっています。享年96歳にして在位期間70年、英国王室最長であり、英国君主最高齢の、生涯を女王として生きたエリザベス女王の息吹です。
『英国女王が伝授する 70歳からの品格』

『英国女王が伝授する 70歳からの品格』

著者は英国王室ジャーナリストの多賀幹子さん。女王の名言からファッション、知られざる一面などが貴重な写真とともに綴られた、何とも贅沢な1冊です。
多賀幹子さん

多賀幹子さん

女王として生きる

「本当の愛国主義とは、他人の愛国主義を理解することです」 愛国主義についての本質を突いたと称賛される言葉だと、本書には書かれています。愛に満ちあふれたエリザベス女王の人となりを物語るとともに、他者への深い理解が込められていると思いませんか。ひとりひとりが自国への愛を明確にしていけば、自然と他者や他国を敬う気持ちもわいてくるのです。
『英国女王が伝授する 70歳からの品格』

『英国女王が伝授する 70歳からの品格』より

「君主」としての運命をかせられたのは、エリザベス女王が10歳の頃。当時から利発で聡明だったといいますが、まだあどけない少女にのしかかるプレッシャーは、相当なものだったでしょう。やがて初恋の相手、フィリップ殿下と結ばれます。エリザベス女王が21歳、フィリップ殿下が26歳でした。 『英国女王が伝授する 70歳からの品格』より恋に落ち、結婚、出産。女性としての幸福と女王としての責務の狭間で、苦しんだこともあるかもしれません。それでも、「私たちは、気を散らせるものがあふれる世の中で、立ち止まり、吟味することを忘れてしまいがちです」と、自身や他者を労わり、時にゆとりを持つ大切さを説いています。 多忙を極めるエリザベス女王の、実感と経験に基づいた含蓄(がんちく)ある一言です。
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