
「先輩は、私に好みのタイプを語ったとき、ウソを吐いてたってことでしょうか?」との那奈さんからの質問に対し、筆者は次のように回答しました。
まず、先輩が那奈さんにウソを吐いていた可能性についてですが、わざわざ騙す理由やメリットがないため、おそらくウソを吐いていたわけではないでしょう。ウソではないけれど真実でもない、ということです。
もちろん「黒髪ロング」がタイプだと公言したら、それ以外好きにならないわけではありません。性格や趣味が合えば違う髪型の女性も好きになって当然。タイプというのはあくまで理想ですから、「黒髪ロング」でなくても他の要素で惹かれれば、恋愛対象になってもおかしくはないというわけです。
しかしそうだとしても、彼女は好みどおりの性格に近いはずなのに先輩がウザがっていたというのは、那奈さんからすれば不可解に感じたことでしょう。
その矛盾を解き明かすには、次の真理を知っておく必要があるのです。
≪「自分のことは自分が一番理解している」と思い込んでいても、自己分析が浅く、自分の性質を全然理解できておらず、自分のことをわかっていない人間は案外多い≫
これです。
先輩は、自分の好みのタイプだと思い込んでいる女性の性格は勘違いでしかなく、実際に惹かれるのは全然別の性格の女性だという可能性は非常に高いです。
女性の場合でも、たとえば「優しくて包容力がある男が好き」と公言していながら、不誠実なクズ男ばかりを好きになって、毎回傷ついているなんて子も決して少なくありません。
そう、「自分のことは自分が一番わかっている」というのは、ただの思い込みであるということは、実はよくあることなのです。
では、どうすれば気になる相手の“真実の好みのタイプ”がわかるのでしょうか。
それには、過去の恋愛遍歴を洗いざらい聞き出し、歴代恋人がどのような人物像なのかを踏まえて、共通点をピックアップするという方法があります。その際に、別れた理由もできる限りヒアリングしておきたいところ。
歴代恋人の共通点が本当の意味での好みの要素となるのは言わずもがなですが、破局の原因には、“恋人に対する一番のこだわり”=“絶対に曲げられない好み”が隠されているケースもあるからです。