「なんというか、どうせ申し込みしてもダメな気がしているんです。
男性に断られる現実を見たくないのかもしれません」と幸子さんは本音を話してくれました。

たしかに婚活を進めていくと、お相手から「ノー」を出されたり、なかなかいい出会いがなかったりと、現実を突きつけられることがあります。幸子さんのように現実を見るのを怖がって現状を維持するのはラクで、行動に移さない理由はいくらでも見つかります。
結婚相談所に入れば、出会いがあってすぐに結婚できると思っている人もいますが、それは幻想かもしれません。
料理で例えると、材料を買っただけでは、完成品にはなりませんよね。材料を切ったり炒めたりして、やっと料理が完成します。同じく、結婚相談所に入っただけで結婚できるわけではありません。入会してからも、自主的な行動が必要とされるのです。
もし本当に結婚をしたいと思うのであれば、何をすべきなのか。幸子さん本人が一番知っているはずです。
現実から目を背け続ければ、彼女の現状は数年後も変わらないでしょう。おそらくその時は、年齢を重ねてもっと婚活が厳しい状況になっているはずです。
以上のことを伝えると、幸子さんは「
そんなの嫌です。孤独死したくない!」と感情的になっていました。その感情を婚活のエネルギーに変えれば、きっと婚活は進んでいくはずです。ただし、その感情をいつまで維持できるかが問題です。またいつもの居心地のよい生活に戻り、将来のことを考えないでいれば、熱意も薄れて、婚活を進めようという気力もなくなってしまうでしょう。