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米津玄師の『虎に翼』主題歌はこれまでと全く違う!朝ドラ史上初の“応援ソング”じゃない新しい形である理由

朝に聞けるテイストでありながら米津の本質は失わない『さよーならまたいつか!』

米津玄師『さよーならまたいつか!』

米津玄師『さよーならまたいつか!』

 しかし、今回の米津はこれを歌い方や、歌詞で使う語句の響きも含めた音楽的な面から大人の態度で中和しているのです。  歌詞の重たさと音楽が、良い意味で反比例している。朝に聞けるテイストに心を配りながら、米津の本質である夜、闇の部分は失っていない。  そして、それが『虎に翼』というドラマの、重層的な強さにつながっているのですね。  米津玄師は、複雑な連立方程式を軽やかに解いてみせました。

米津玄師はまたひとつ大きなソングライターになった

 作家としての核は譲らず、しかし、“朝ドラ”ブランドを傷つけることもしない。 『さよーならまたいつか!』で、米津玄師はまたひとつ大きなソングライターになったのだと思います。 <文/石黒隆之>
石黒隆之
音楽批評の他、スポーツ、エンタメ、政治について執筆。『新潮』『ユリイカ』等に音楽評論を寄稿。『Number』等でスポーツ取材の経験もあり。いつかストリートピアノで「お富さん」(春日八郎)を弾きたい。Twitter: @TakayukiIshigu4
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