夏はキッチンに立つだけで汗だくになります。夏バテしない、おいしい、しかも短時間でできるレシピを2品紹介しますね。
・ガスパチョ
※保存の目安は冷蔵庫で3日
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材料(作りやすい分量)
トマト 2個(400g)
セロリ 5cm
ピーマン 1/2個
きゅうり 1/2本
玉ねぎ 1/6かけ
にんにく 1/2かけ
食パン(8枚切り・ミミつき) 1枚
オリーブ油 大さじ2
酢 大さじ1
塩 小さじ1/2
クミンパウダー(あれば) 小さじ1/4
水 1カップ
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【作り方】
材料をミキサーに入れてかく拌する。容器に入れて冷蔵庫で冷たく冷やす。

撮影/福尾美雪(以下同じ)
野菜を刻んであとはミキサーのスイッチを入れるだけ。
個人的に、食パンを投入するのが意外でしたが、食パンのおかげで舌触りもなめらかで食べ応えのあるスープになりました。
本格的な夏なら、キンキンに冷やして飲むのがおすすめ。汗も一気に引きそうです。

冷製パスタや野菜のディップにも応用できるのではないでしょうか。作っておけば、何かと重宝しそうですよ。
・豚肉ピーマン炒め
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材料(1人分)
ピーマン 4個
豚薄切り肉 100g
A
塩・こしょう 各少々
小麦粉 小さじ2
しょうが(せん切り) 1かけ分(10g)
ごま油 大さじ1
しょうゆ 大さじ1弱
オイスターソース 小さじ1
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【作り方】
ピーマンは縦半分に切ってへたと種を取り、斜めの細切りにする。豚肉も細切りにして、Aをまぶす。
フライパンにごま油を中火で熱し、ピーマンを4分炒める。ピーマンを端によせ、豚肉、しょうがを入れて炒める。

肉の色が変わったら、しょうゆ、オイスターソースを加えて炒め合わせる。

ピーマンと豚肉というごくシンプルな組み合わせですが、ここで瀬尾さんからとっておきの秘訣をおしえてもらいました。

それは「ピーマンは、4分炒めるとべらぼうにおいしくなる」。
はいはい、4分ね。なんて、聞き流してはいけません。「心の4分ではダメですよ」と、瀬尾さんが私達の心を見透かしたように念を押しているのです。
これ、私もさっそくやってみたのです。確かに違います。隠されたピーマン本来の甘みがじわじわにじんできて、箸が止まらなくなりました。
本書には、季節ごとの旬を生かしたレシピがいっぱい。夏は身近な夏野菜をふんだんに使った簡単レシピ、冬は芯からあたたまる小鍋レシピなど、見た目は凝っていても実は手間抜きで、おいしさを追求しています。
冷凍保存もOKな懐かしのナポリタンなど、「明日はどうやって自分をおもてなししよう?」ページをめくりながら、そんな思いに駆られます。あなたもきっと、自分のために料理する時間がいとおしくなりますよ。
<文/森美樹 撮影/福尾美雪 イラスト/溝川なつ美>
森美樹
小説家、タロット占い師。第12回「R-18文学賞」読者賞受賞。同作を含む『
主婦病』(新潮社)、『私の裸』、『
母親病』(新潮社)、『
神様たち』(光文社)、『わたしのいけない世界』(祥伝社)を上梓。東京タワーにてタロット占い鑑定を行っている。
X:@morimikixxx