最初こそ仲睦まじく過ごしていたまひろと宣孝。しかし、あることをきっかけにふたりの間に暗雲が立ち込める。
宣孝がまひろからの文を持ち歩いてあちこちで見せている、と言い出したのだ。学に優れた女を妻にしたことをみんなに自慢したい、と宣孝は言うが、まひろとしては恥ずかしい話だ。これまでに送った文を返してほしい、それができないなら別れる、と。

怒ったまひろは宣孝を追い返し、ここから宣孝がまひろのもとを訪れることが減った。
さらに、弟の惟規(高杉真宙)から、清水の市でまひろよりもずっと若い女に絹の反物を買ってあげていたという話を聞く。
宣孝は……そういう人だから仕方がない……と思うが、まひろがそれを受け入れられるかというと話は別だ。自分に夢中でいるときはいいが、その心がほかの女に向いたときの気持ちたるや。
別れる別れない、許す許さないという文のやりとりのあとに、宣孝が絹の反物をおみやげに持ってくるが、まひろはつれない。
若い女の子に買ったついでに私にもどうも、と皮肉たっぷりだ。怒っている。それも宣孝は笑って、自分が悪かった、久しぶりなんだからもっと甘えてこないか、と言うが、まひろは「私は殿に甘えたことはございませぬ」とぴしゃり。これに宣孝はカッチーン、ときたようだった。
そういうかわいげのないところに道長も嫌気がさしたのではないか、と意図して地雷を踏みに行く。カッとなったまひろは香炉の灰を投げつけた。宣孝としては「甘えたことがない」という言葉に対してやり返しただけだったのだけれど、まひろにとってそこは触れてほしくはないところだろう……。
宣孝はすっかりまひろのもとから足が遠のいてしまった。そんなまひろにいと(信川清順)はわびの文を書いてはどうかという。己を貫くばかりではなく、相手を思いやることも大事だと。そうでないと誰とも寄り添えない、と。
そんな話をしたあとに、まひろは石山寺に行くことをいとたちに提案をする。かつて、藤原兼家の妾であった藤原寧子と会った場所だ。そこで妾としての日々を聞いていた。自分の状況を鑑み、考えるところがあったのだろう。
石山寺で、まひろは熱心にお経を唱える。お経を終えて、ホッと息をついたときに人影が。――道長だ。
どうしてこのタイミングで会ってしまうのか!ほんとうにもう!
<文/ふくだりょうこ>
ふくだりょうこ
大阪府出身。大学卒業後、ゲームシナリオの執筆を中心にフリーのライターとして活動。たれ耳のうさぎと暮らしている。好きなものはお酒と読書とライブ