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サブタイトルにゾッ…暗雲立ち込めた吉高由里子“まひろ”と佐々木蔵之介“宣孝”の夫婦仲|大河ドラマ『光る君へ』26回

NHK『光る君へ』第26回

大河ドラマ『光る君へ』(C)NHK(以下、同じ)

都を襲う天災。その天災の原因として考えられるのは一条天皇の心の乱れだった。 都を守るため、道長が晴明から受けた助言は「娘の彰子を入内させること」。娘の入内に道長は苦悩する。 一方、夫婦となったまひろと宣孝だが、順風満帆とは言い難い。 【画像80枚以上で振り返る光る君へ26回】⇒画像をタップすると次の画像が見られます

危機を救うのは自分の娘だったとしたら?

今回のサブタイトルは「いけにえの姫」。なんとも禍々しい。 NHK『光る君へ』第26回まひろ(吉高由里子)と宣孝(佐々木蔵之介)が夫婦となり、仲睦まじく過ごしていたころ、都を地震と日食が襲う。 陰陽師・安倍晴明(ユースケ・サンタマリア)は一条天皇(塩野瑛久)に天文密奏を届ける。これは、異常な天文気象があったときに、観測記録と占星術による解釈をしたもので、天皇しか見ることができない。 天文密奏を見た一条天皇は「朕のせいなのか……」と沈痛な面持ちを見せる。帝のお心が乱れているから、地震と日食が起こった。天皇の責任、重い……。 道長(柄本佑)は晴明に「天変地異はいつまで続くのか」と問う。一条天皇の心の乱れが収まれば、天変地異も収まる。その心の乱れとは定子(高畑充希)に寄せる思いだった。いまは昼でも定子のもとへ通い詰めていること。道長が諫めても、一条天皇が変わる様子はない。 そんな道長に晴明は「左大臣はよきものをお持ちと申しました」と切り出す。それは、道長の娘・彰子(見上愛)のことだった。彰子を入内させれば事態は好転すると言うが、道長は強い拒否感を示す。彰子はまだ子どもで、おとなしく無口な娘だ、と口調を荒げる。パッと彰子についてこういうコメントが出てくるということは、きちんと子どもたちのことも見ているんだろうな、と分かる。道長としては、彰子を入内させたくない。そんな道長が相談しに行った先は詮子(吉田羊)だった。

姉の壮絶人生に対し、弟は……

自分の姉であり、一条天皇の母である詮子。「道長もついに血を流すときがきたということよ」と彰子の入内に賛成する。 これまで道長は自分の手を汚すことなく、運よく今の地位を手に入れたと言う彰子。いや、そんなことは……と思ったけれど、確かにそうだ……。そもそも道長本人が自分の手を汚してまで地位を得たいと思っているタイプではないのだから。 ここでの詮子のセリフが強烈だ。 「私は父に裏切られ帝の寵愛を失い息子を中宮に奪われ、兄上に内裏を追われ、失い尽くしながら生きてきた」 なんと凄まじい人生なのか。詮子の人生を考えれば、道長はまだまだ……という話である。 道長は姉にそんなふうに見られていたのかとちょっとしょげるが、大事な弟だからちゃんと見ていたのだとフォローするところも姉らしさ、かもしれない。 NHK『光る君へ』第26回しかし、彰子の入内は内々の話の時点でなかなか進まない。倫子(黒木華)が反対しているのだ。入内すれば彰子は不幸になる。大事に育てた娘をどうして、と表情を歪ませる倫子に「これはいけにえだ。手塩にかけた尊い娘ならばこそ、値打ちがある」と道長。 娘を入内させるとなると、自分が権力を得るため、と思ってしまうが、道長が優先しているのはあくまで「国のため」「都のため」だ。その気持ちがやがて倫子を動かすこととなる。 もしかして、道長はずっと国を第一に、自分の地位のことは二の次、三の次で……というスタンスを守り続けるのだろうか。逆に、望んで今の地位に就いたわけではないから、そんなふうに欲がない状態でいられるのかもしれない。
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一方、まひろと宣孝は……。
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