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断食に「体に味噌を塗って毒出し」も!あらゆる“自然派”健康法を試した女性が目を覚ました瞬間とは

しかしそうした療法が肌に刺激となったのか、今度はアトピーも発症してしまった。ナオさんの見解では「正しい味噌じゃなかったからなのかもしれない」という話だが、正しい味噌とは何だろうか。 次は、自然農法の農作物だけを食べるように心がけた。 化学物質過敏症沼202407化学物質過敏症についての情報発信や講演、相談会なども行っている、自然系食品販売会社が販売していたので、ここで売られているものなら信頼できそうだと、ナオさんは期待に胸をふくらませた。

販売会社は、私たちの味方!?

同じ境遇の消費者に需要があり、時には抽選に参加しないと買えない品物もあるほどの人気だったという。肥料も農薬も使わない自然農法の米や味噌、調味料。ごくたまに、昔ならの製法にこだわったという日本酒なども楽しんだ。 化学物質過敏症沼202407「それがもう、素晴らしく美味しいんですよ! 不調があるなりに、求職活動できるくらいに回復したので、この自然食のおかげだと実感しました。 販売会社が開催している講演会にも通ったり。登壇者が『ここの野菜を食べたおかげで、脱ステロイド(※※)に成功して人生変わった!』と体験を語るのを聞くと、ああ、この食品会社はわたしたち患者に寄り添ってくれるんだなあ……って思えて、ますます信頼が高まっていきました」 (※※炎症性皮膚疾患の治療で広く使用されているステロイド外用剤を、塗る必要がなくなる状態になること)

どうせなら、その会社で働きたい

そこからまた大胆な行動に出るのが、ナオさんらしい。どうせなら、その自然食品会社で働きたいと思い、募集の出たタイミングで面接を受けたのだ。 ところがそこで、ナオさんの心を凍りつかせる言葉が次々と飛び出した。 化学物質過敏症沼202407採用面接における一般的なやりとりが終わると、フレンドリーなノリの面接官は、こんな話をはじめた。 「なるほど~。林田さんは化学物質過敏症なんですね。でも、そのほうがいいんですよ! 添加物や農薬をとらなくてすむんですから!」 その瞬間、会社に対するナオさんの信頼が消滅した。
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ぼろぼろと崩れ落ちていく「信頼」
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自分が身内が友人が沼ったご体験談を募集中です。当連載における沼とは、科学的根拠のない健康法やマルチ商法、過激なフェムケアや自然派思想など、主に健康問題に関わるものにハマることを示します。「女子SPA!」のお問い合わせフォームより、題名に「沼の話」と入れて、ぜひお気軽にご連絡ください(お返事に時間を頂戴する場合もあります)。
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