俊介さんの働く会社の近くには、都内でも有数の歓楽街があり、きっとそこにあるお店に違いないと思った芽衣さんは検索をかけてみました。
「すると確かにシャン◯◯◯というお店は存在していてビンゴだったのですが……
なんと飲み屋じゃなくて風俗店(ファッションヘルス)だったんですよ! ショックでクラクラしながらホームページのキャストの写真を見てみたら薄いモザイクがかかっていましたが、俊介と一緒にお肉を食べていた女性にそっくりな人がいたんです」

芽衣さんは、俊介さんをぶん殴りたいぐらい頭にきたそう。
「すると今度はカレンダーアプリの1週間後の日付のところに『シャン◯◯◯予約19時半』と書いてあるのが目に入り……私はある決心をしたんです」
さて芽衣さんと俊介さんはどうなったのでしょう?
「それまで俊介とは普段と全く変わらない態度で接し、私は予約の日時に例の風俗店の付近まで出向くと、物陰に隠れて俊介が現れるのを待ったんですよ」
すると何も知らない俊介さんが、ほんのりニヤついた間抜け顔で歩いてきたそう。
「すかさず俊介の前に飛び出して『
あんた妊活中に何やってんの? 全部バレてるからね』と思いっきり足を踏んづけてやったんです」
俊介さんは驚きすぎて現状が把握できないのか、しばらく「え?……え? え?」と、痛い足と芽衣さんの鬼の形相を交互に見ていました。
「俊介は謝ってくれましたが『でも好きなのは芽衣だけだし、風俗は浮気ではないと思うよ。それに、
すごくマナーの良い選ばれたお客しかお店のバーベキューになんて呼んでもらえないって知ってる? だから誰か特定の女の子を狙ったりルール違反の不倫とかでは決してないんだよ……』と言い訳しだしたので、また足を踏んづけてやりました」