「低用量ピル」のヤーズフレックス
――確かに、低用量ピルについてインターネットなどで検索をすると「太る」「乳がんになる」など不安を煽るクチコミ情報が多く目に付きます。
宋先生:1999年に低用量ピルが承認される前に一般的だった、エストロゲン量が多い「中用量ピル」を服用すると太るということもありました。
エストロゲンが多くあると太ることもあるのは確かです。しかし、低用量ピルに含まれている程度のエストロゲン量では太ることはないとされています。モデルさんも多く飲んでいますよね?
それでも太ったと感じる方がいるのであれば、低用量ピルを飲む前は体調が悪かったけど、低用量ピルを服用後はPMSもなくなり、毎日が健康でご飯が美味しい!と食べる量が増えて太った……ということだったりするのではないでしょうか。
――低用量ピル自体に太る副作用は認められていないということですね。黄体ホルモン製剤についても「更年期障害のような症状が出る」「肝臓に悪い」といったうわさがネットでありますが……。
宋先生:黄体ホルモン製剤の容量が多いものを飲んでいる方には更年期症状に近い症状が稀に出る方はいます。ただ、飲んでみないとその症状が出るかどうかは分からないので、お医者さんと容量について相談してほしいですね。
肝臓への影響は、薬は肝臓・腎臓で代謝するものなので薬剤性肝障害(薬やサプリの服用の影響で肝臓がダメージを受けること)はどの薬でも起こる可能性があります。
私のクリニックでは1年に1回は健康診断もしくはクリニックでの採血を受けてもらい、血液検査の数値を確認しています。そこで特に問題がなければ過剰に心配しなくても大丈夫ですよ。
乳がんについては低用量ピルや黄体ホルモン製剤を飲んでいてもいなくてもリスクは変わらないとされています。ただし、乳がんになった後は飲まない方が良いです。1年に1回乳がん検診を受けて、乳がんが認められたら直ちに服用を止めてください。