“ぶっ飛んだ弁当屋”として再注目のドンキ。「皮だけ」「エビだけ」個性的な弁当の中で“一番の問題作”は
実質賃金が一向に上がらず、コンビニ弁当を“高級料理”と考える人は増えている。とはいえ、仕事や育児に追われて自炊する時間がなく、出来合いの弁当が必要不可欠な人は多い。コスパに優れた弁当が求められる昨今、「ドン・キホーテ」が徐々に“お弁当屋さん”として注目されている。
ドン・キホーテは2023年11月に「みんなの75点より、誰かの120点」を合言葉に、これまでにない弁当・総菜の新ブランド「偏愛めし」を開始。2024年10月時点では売上金額約12億円を突破するなど、開始からわずか1年ではあるが定着しつつある。
「偏愛めし」の特徴と言えば、インパクト十分なビジュアルとコスパの良さだ。従業員の偏愛という名のアイデアによって誕生しており、好奇心をそそるもの、どこか不安感を与えるものなどインパクトのある商品ばかり。今回は4品の味やコスパなどはどうなっているのかを本音レビューしたい。
まずは「フライドチキンは皮!肉とスパイスの旨味が凝縮された皮が旨い!フライドチキンの美味しいところだけ集めた皮だけ弁当」こと「フライドチキンの皮だけ弁当」(538円/税込※以下同)。
商品名でみなまで言ってしまっているため説明不要ではあるが、フライドチキンの皮の部分とご飯だけのシンプルな弁当だ。単月売り上げ1位を獲得したことがあり、「偏愛めし」のアイコン的な商品と言える。
実際に皮を食べると、弾力があるものもあれば、カリっとしたものもあり食感を楽しめる。味については、とにかく脂っこくてしょっぱい。とりわけ、弾力のある皮を食べると油や塩分が口の中に広がっていき、口内をリフレッシュさせたい衝動にかられ、ご飯がとても進む。
筆者の偏愛的にはフライドチキンの皮と言えば、ケンタッキーの「オリジナルチキン」やファミリーマートの「ファミチキ」が挙げられる。それらと比較すると「フライドチキンの皮だけ弁当」の皮はコクが少なく、油や塩分はあるもののサッパリした印象。このままの味でいくのか、改良していくのかをチェックしたくなる。
次は「どこを食べてもエビ!エビ!エビ!約13尾もぶっこんでチリソースにまでエビエキス!最後の一口までエビしか感じないエビだらけチリ丼」こと「エビだらけチリ丼」(538円)。「エビチリに野菜とかいらねーわ!」と思ったことのある人は一定数いるだろう。筆者もその1人だ。中央にまぶされたネギを除けば具材はエビしか使用していない夢のような商品だ。
エビを数えてみると13尾入っており、“看板に偽りなし”という部分は好感が持てる。実際に食べてみるとこれまた商品名通り、どこにスプーンを通してもエビとエンカウントする。エビも大小さまざまではあるが、どれもプリっとしていて美味しい。また、ご飯の量がエビチリよりも多く感じたが、チリソースがピリ辛のため、むしろ適量だった。
とはいえ、やはりエビばかりでは飽きてしまい、「エビチリに野菜とかいらねーわ!」と思っていた自分を恥じた。やはりイカやタマネギなどが欲しくなったため、エビに対する愛情の低さを感じる。ただ、これだけ一度にたくさんのエビを食べる機会を与えてくれたため、魅力的な商品であることには変わりない。
ご飯が異常に進む「フライドチキンの皮だけ弁当」
みんなの夢を叶える丼ぶり「エビだらけチリ丼」
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