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吉宗評判記 暴れん坊将軍 第一部 傑作選 VOL.1 [DVD](東映)
17年ぶりの新作で、しかも新年スペシャルともなれば、こうしたアップデートが有名時代劇シリーズにも求められるのだろう。とはいえ、お決まりの「余の顔を見忘れたか!?」は、さすがに変わらずクライマックスまで温存されるかと思ったら、冒頭でいきなり繰りだされる。
上様、ちょっとサービスが過ぎるんじゃないか。松平健は、第1作から寸分違わない口跡で、この決め台詞を発している。すごい。上様が身体にしみこんで、いつ演じてもすぐに憑依できてしまうのである。
決め台詞のあとの見せ場であるチャンバラ場面は、松平の年齢による多少もったりした手さばきをカット割りでカバーしながら、切れ味はまだまだ鋭い。デビュー50周年を経てなお永久不滅を感じさせる。
50周年を記念した2024年から2025年にかけて、どこか『暴れん坊将軍』的なDNAが刻まれたかのような、暴れん坊ぶりのキャラクターを演じるドラマ作品がある。橋本環奈主演の朝ドラ『おむすび』である。
松平が演じるのは、主人公・米田結(橋本環奈)の祖父・米田永吉。家庭をかえりみず、破天荒に好き勝手放題の永吉は、息子である米田聖人(北村有起哉)と確執がある。
第3週第12回の回想場面では、トラック運転手である永吉が「万博たい」といってひとり見物にでかけてしまう。困っている人がいたら、すぐさまトラックで駆けつける。ネット上では、永吉の人助け精神を『暴れん坊将軍』とリンクさせる声もある。