Entertainment

大河ドラマで泣き叫び呪詛する“怪演”35歳女優。一転「原節子をイメージ」して新作に挑んだワケ

『敵』は私の俳優人生におけるご褒美

長塚京三さん

長塚京三さん

――長塚京三さんとの共演の感想は? 瀧内:ひと言では難しいですが、子どもの頃からテレビドラマや映画など、いろんな媒体で拝見してきた俳優さんであり、大先輩です。  共演させていただけること自体、とてもありがたいお話でしたが、実際に現場での居ずまい、佇まいやスタッフさんや作品に関わってくださる皆さんへの立ち振る舞いを、隣で見させていただきました。一流の俳優とはどういうものなのかを、肌で感じました。 ――すでに高い評価を得ている『敵』ですが、あらためてお願いします。 瀧内:この作品は、私の俳優人生におけるご褒美(ほうび)であり、今後の私を支えてくれる大切な作品です。  おこがましい話ですが、長塚さんのお芝居が息を呑む素晴らしさで、あんなお芝居ができたらいいのになぁと役者としては羨望の眼差しで完成作を観ていました。ただラストにかけて、まさか長塚さんにカメラを持たせるなんて「なんでもやるな」とビックリしましたが(笑)

映画ってお祭りみたいでみんなで作る過程が楽しい

長塚京三さん――あの手持ちカメラ撮影の映像はインパクト大でした。 瀧内:そのあとの庭のシーンもすごい。ああいう撮影って楽しいんです。 ――役者としてですか? 瀧内:いえ、役者に限らず、チームとしての意識が特に必要で、映画ってお祭りみたいでみんなでああでもない、こうでもないって言いながら作りあげる過程が本当に楽しいんです。  脚本を読んでいたときから楽しみでしたが、出来上がりが想像以上で、「こうなるんだ」とワクワクしましたし、いろんな解釈ができて発見がある作品ですので、とても面白かったです。ぜひ劇場でご覧いただきたいです。 <取材・文・撮影/望月ふみ> (C) 1998 筒井康隆/新潮社 (C) 2023 TEKINOMIKATA 『』は全国公開中
望月ふみ
70年代生まれのライター。ケーブルテレビガイド誌の編集を経てフリーランスに。映画系を軸にエンタメネタを執筆。現在はインタビューを中心に活動中。@mochi_fumi
1
2
3
Cxense Recommend widget
あなたにおすすめ