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今なら炎上確実な平成の大人気ドラマ。鈴木保奈美が演じた、男たちのエゴに振り回された末路とは?

寄り添っていたのに…江口洋介に捨てられる鈴木保奈美

愛という名のもとに2

フジテレビ公式動画配信サービス「FOD」より

 その後、健吾と別れた貴子に時男が寄り添うようになり、二人は付き合うことに。それまでは女のヒモになったり、怪しげな仕事をしたりしていた時男でしたが、貴子との将来を見据えてパチンコ店員として真面目に働くようになります。  ……が、それも束の間。ある劇中最大の事件をきっかけに、時男は自分の人生を見つめ直します。健吾にだけ「俺は俺でありたい。ずっと俺でいたいんだよ」と本音を吐露し、貴子や仲間たちの前から突然姿を消してしまうのでした。  半年後、貴子宛に時男から手紙が届きます。そこには一攫千金を狙ってアルゼンチンでダイヤモンド掘りをしていることが記されており、「いつか、またいつか会おう。みんなで会おう。変わらぬ仲間として。愛という名のもとに…」という、美談っぽい言葉で締められていたのです。

“いくつになっても夢を追う男はかっこいい”と美談化

 結局、プロポーズまでしてきていたのに政治家になりたいという我欲を優先させた健吾にフラれ、そんな健吾をぶん殴って傷心の貴子を支えようとしていた時男にも一獲千金の我欲を優先されて捨てられる――これが本作の主人公の末路。  せめて健吾と時男が最低最悪のクズ野郎のように描かれているのであれば、まだ溜飲は下がったでしょう。しかし、なぜか自己中なエゴで主人公を傷つけただけの彼らのスタンスは肯定され、まるで“いくつになっても夢を追う男はかっこいい”、“青年の抑えきれない衝動は美しい”と言わんばかりの、きれいごととして片付けられていたのです。
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もしこのストーリーのまま現代でリメイクしたら…?
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