「浮気を認めた後、『ごめん、もう悲しませない』と何度も謝ってきたのですが、『それでもごめんね、もう別れてほしい』と、まだ好きな気持ちを押し殺して伝えました。すると彼は諦めたような態度で急に怒りだし、豹変したんです。『分かったよ、別れるのね、じゃあ最後に渡したいものあるから』と棚の中から何かを探し始め、分厚い封筒を渡されました」 　洋子さんは、さっきまで「ごめんね」と言っていた彼が急に態度を変えたことにとても驚いたらしく、その渡されたモノをみて更に驚いたんだそう。その封筒の中身とは一体何だったのでしょうか。 「封筒の中には、大量のレシートが入っていました。『別れてもいいけど、今まで俺が洋子に使ったお金、全て返してほしい』と言われたんです。今まで私にプレゼントしてくれたモノ、飲みに行った時のレシートなど、そこには彼自身が支払った分をしっかり計算したメモも入っていました。正直、呆れたというか驚きというかガッカリというか…言葉で表すことの出来ない感情だったと思います」 　洋子さんは、「目の前にいる彼が1年間穏やかにお付き合いをしてきた彼とは別人なのではないかと思った」と話していました。 「私はショックを通り越して呆れてしまい、後日彼にお金を全額支払ってお別れしましたよ。正直、『一生懸命貯めたお金を別れた彼に渡すなんて…』という気持ちもありましたが、それ以上にこんな人だったと分かってよかった、もう二度と会いたくないという気持ちが強かったです。お金だけ渡してさっさと別れよう、と気持ちに整理が付きました」 　別れ際の相手の態度によっては、今までのいい思い出も全てが無かったことになってしまうことがありますよね。次こそはいいお相手に出会えることを願っています。 ＜文／鈴木風香　イラスト／パウロタスク＞