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大ヒット漫画家が“女ふたり”で暮らす家を購入したワケ「結婚しなきゃ…は世間体だと気づいた」|漫画『IMAIMA オタクルームシェアはじめました』

「オタクのトキワ荘みたいなのやりたいよね」と話していた

――『ギブギブの悪魔』(作画:エイタツ、原作:四ツ原フリコ/新書館)をともに手掛けるエイタツさんと、4年前にルームシェアをスタートしたきっかけを教えてください。
『ギブギブの悪魔』1巻(新書館)

『ギブギブの悪魔』1巻(新書館)

四ツ原フリコさん(以下、四ツ原):20代の頃から、エイタツさんを含めた友人と「将来おばあちゃんになったら、友だちみんなで同じアパートに住んでオタクのトキワ荘みたいなのやりたいよね」なんて話をしていました。それから十数年後、私とエイタツさんは漫画家となって近所に住み、2週間に1度はお互いの家に入り浸って仕事をする“作業会”をしていたんです。 そんななか、エイタツさんが子猫を一時保護することになり、猫好きな私も彼女のお手伝いをするため、2~3日に1度は彼女の家に行くようになりました。会う頻度が上がって「一緒に住めば行き来する必要もなくなるのに」なんて話もしていましたね。 ただ、私の家にはそのとき引き取った猫と元々飼っていた猫で合計2頭。エイタツさんも3頭の猫を飼っていたので“猫5頭でルームシェアできる賃貸物件はさすがにない”と思っていたんです。 でも、ある日の作業会で私は仕事に飽きてしまい、サボる口実として「一緒に住める家を不動産屋で探してみよう」と提案したんです。

震災やコロナ禍がルームシェアのきっかけに

――物件探しのきっかけがサボり目的だったとは! 四ツ原:絶対にないと思っていたのですが、猫5頭と一緒にルームシェアができる物件が見つかりまして(笑)。築古のマンションでしたが、最寄り駅まで徒歩12分。コンビニやスーパーも近くにある良物件だったので即決しました。 物件が見つかった以外に、東日本大震災やコロナ禍を経験して、有事に誰かと一緒にいられる安心感を得たかったのもルームシェアに踏み切った理由のひとつですね。
『IMA IMA オタクルームシェアはじめました』より

『IMA IMA オタクルームシェアはじめました』より

――おふたりの生活を描いた『IMA IMA オタクルームシェアはじめました』を同人誌で発表した経緯もお聞きしたいです。 四ツ原:まず、オリジナル作品を販売する同人誌即売会『コミティア』に出す本の企画として考えたのがこのテーマでした。そのとき、自分が提供できる話のなかで、もっともキャッチーで興味をもたれやすいのが友だちとのルームシェアだと思ったんです。
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信頼できる人がそばにいるのは大きな安心感
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【四ツ原フリコ】
漫画家。家事が苦手なキャリアウーマンと、彼女の家で家政夫をする中年男性の2人が織りなすハートフルストーリー『家政夫のナギサさん』(シーモアコミックス)で人気を博し、2020年にドラマ化。以降も『整形シンデレラ』(シーモアコミックス)などの作品を手掛ける。

友人であり、『ギブギブの悪魔』(新書館)にて作画を手掛ける漫画家のエイタツとの生活を描いたルームシェアエッセイ同人誌『IMAIMA オタクルームシェアはじめました』シリーズをBOOTHにてDL販売中。

●四ツ原フリコ作品一覧:https://www.cmoa.jp/search/author/6563/

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