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大ヒット漫画家が“女ふたり”で暮らす家を購入したワケ「結婚しなきゃ…は世間体だと気づいた」|漫画『IMAIMA オタクルームシェアはじめました』

信頼できる人がそばにいるのは大きな安心感

四ツ原:私自身、エイタツさんと暮らす前から「友人同士のルームシェア」に関する情報をネットで探してみたり、漫画家さん同士のルームシェアエッセイ漫画を読んだりしていて、興味があったので。実際にルームシェアをはじめてから、生活について質問を受けるようになり、需要を体感したのも大きいですね。 ――たしかに「おばあちゃんになっても独身だったら、一緒に住もうね」という会話を友だちと交わした記憶があります。作品発表後の反響はいかがでしたか?
『IMA IMA 03 オタクルームシェアはじめました』より

『IMA IMA 03 オタクルームシェアはじめました』より

四ツ原:Twitter(現:X)に漫画を一部掲載すると、私の過去作品を読んでいなかった方からも「おもしろかったのでダウンロード販売の漫画を買いました」とコメントをいただきました。そうした感想のなかでも「結婚するにしろ、友人と暮らすにしろ、誰かと一緒にいて楽しい、一緒に暮らしたいと思える人に出会えたフリコ先生がうらやましい」というコメントは印象に残っています。 私とエイタツさんの出会いは、ある同人イベントでした。高校生の時、偶然隣のスペースになった縁がここまでつながるとは思いませんでしたね。長い付き合いなので連絡を取り合っていない時期もありました。その後、ふたりとも“漫画家”になり、仕事の相談をするようになったのが、今の関係につながっているように感じます。 コメントをくれた方がおっしゃる通り、友人でも結婚相手でも、信頼できる人がそばにいるのは大きな安心になりました。

「結婚したほうが…」と不安を抱いていた30代

――独身の女性が家を買うと「結婚を諦めたの?」なんて意見を耳にすることもあるかと思うのですが、周りの人々の反応はいかがでしたか? 四ツ原:私自身は、エイタツさんとルームシェアをするときも、家を買ったときも「結婚できないからそうしたんでしょ?」と言われた経験はありません。親に家を買ったと報告したときも、深くツッコまれませんでした。 エイタツさんも、親御さんにLINEで家購入の事後報告をしたあと長い間「既読」のまま放置されたとか(笑)。親もいい意味でドライなので、助かっている部分もあるかもしれません。
『IMA IMA 02 オタクルームシェアはじめました』より

『IMA IMA 02 オタクルームシェアはじめました』より

私も30歳前後の頃は「結婚したほうがいいのかな」と不安を抱いていた面がありました。ただ、当時は駆け出しの漫画家で収入も少なく、結婚したとしても経済的に相手を頼らざるを得ない状態だったので、自立してから考えることにしたんです。
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世間体を気にするのを止めたら楽になった
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【四ツ原フリコ】
漫画家。家事が苦手なキャリアウーマンと、彼女の家で家政夫をする中年男性の2人が織りなすハートフルストーリー『家政夫のナギサさん』(シーモアコミックス)で人気を博し、2020年にドラマ化。以降も『整形シンデレラ』(シーモアコミックス)などの作品を手掛ける。

友人であり、『ギブギブの悪魔』(新書館)にて作画を手掛ける漫画家のエイタツとの生活を描いたルームシェアエッセイ同人誌『IMAIMA オタクルームシェアはじめました』シリーズをBOOTHにてDL販売中。

●四ツ原フリコ作品一覧:https://www.cmoa.jp/search/author/6563/

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