意外なのが「稼ぐ」考えを捨てる、という本書の意見。自分業の元となるもの、サッカー観戦ならそれに付随するチケットやグッズ代などを、いかにして「経費できる」かを考えるのがポイントです。
稼ぎたいのはやまやまですが、最初からお金に焦点をあててしまうとつらくなると思うのです。「好き」で「楽しい」から続くのであって、「自分業」というからには生涯無理なく、定年なしでできることでなくてはなりません。
あなたが「今まで一番お金と時間を使ってきたこと」を洗い出してみましょう。40年の人生を振り返って夢中になったこと、占い、ヨガ、映画、音楽、猫、フラダンス…、これらは私の例で恐縮ですが、私も「好き」「楽しい」が高じて占い師になりました。
「種」が見つかったら「お金をもらえる仕事になるか」を調べます。
「好き」「楽しい」から派生して、ハンドメイドグッズを売るもよし、スキルを生かすもよし。でも顧客がつかなくては収入に結びつきません。ここで焦って顧客メインで自分を二の次にしてしまうのは危険。
「1から仕事をつくる場合、『顧客』を主語にするとうまくいきません」と本書。一期一会のお客様も素敵ですが、どうせなら長いお付き合いのできるお客様と出会いたいですよね。
「顧客=付き合いたい人」と、本書のように組み立てていくと、結果、ストレスも抑えられて仕事も順調に進みます。長い目で見れば、付き合いたい顧客に絞られるので、対応もきめ細やかになり、こちらも長続きするお付き合いになるのです。