Lifestyle

「女同士の友情は…」元TBSアナ・39歳の私が歳を重ねてつくづく思うこと

A子のSOSに5人組が集合

 彼女と彼の間にどんなやりとりがあったのかはわかりませんが、長年専業主婦をやり、男性心理マスター・B子からは説得力のある恋愛指南が。  C子は「あなたは痩せて綺麗になってますます輝いているんだから、絶対卑屈になるな!」と励まし、そしてD子は「告白した日は運気的に見るといわゆる不成就日だったようだから、タイミングがよくなかったね」とそれぞれの得意分野を発揮して、それぞれの方法で彼女に言葉の栄養を与えていきました。  私自身は、とにかく彼女の話をしっかり聞くことしかできませんでしたが、歳を重ねて思うのは、つくづく女の真の友情って何にも代え難いパワーになり、そしてこれは間違いなく一生ものの財産であるということ。  今回はA子の失恋騒動に、それぞれ立場が違えども、ギュッと女たちが集結し、泣きじゃくる彼女の肩に目に見えない暖かい毛布を掛け、彼女の涙を見えないハンカチで拭い、あつあつのココアを淹れて(これも見えないけど)、灯が今にも消えてしまいそうなキャンプファイヤー状態の彼女を女たちが囲み、ただ言葉を重ねていくという時間。

友情は「明日も生きていける」強さを与えてくれる

アンヌ遙香

3月8日は「国際女性デー」でした

 こんな友情があるからこそ、私たちは理不尽なことがあっても乗り越えられるし、仕事先での上司や部下との関係性がうまくいってなくても、大丈夫うまくいくと励まされ、家族との時間が息の詰まるものになっていたとしても、ただ涙を流しながら言葉を共有するだけで、明日も生きていける、そんな強さを与えてもらえるのです。  終わりのないLINEのやりとり、家事の合間を縫っての短時間の電話。つながっているだけで嬉しくなるし、安心するし、なにかあっても笑い飛ばしてくれる。こんな友情は、どんなにお金をつんでも買えるものではないのです。ご縁、タイミング、フィーリング、すべてが合致しないと巡り合えるものではありません。  真の友情ほど尊いものはないでしょう。  このように文章化することを許可してくれたA子に感謝ですし、A子を瞬く間に温かな友情で包み込んだB子、C子、D子の、どんな占い師よりも救いを与える力強い言葉の数々に私は勇気づけられています。  そして私は、彼女たちになにかあれば真っ先にかけつけようと決めています。私の宝物。それが友情。 <文/アンヌ遙香>
アンヌ遙香
元TBSアナウンサー(小林悠名義)1985年、北海道札幌出身、在住。現在はフリーアナウンサーとしてSTV「どさんこWEEKEND」メインMCや、情報番組コメンテーターして活動中。北海道大学大学院博士後期課程在籍中。文筆家。ポッドキャスト『アンヌ遙香の喫茶ナタリー』を配信中。Instagram: @aromatherapyanne
1
2
Cxense Recommend widget
あなたにおすすめ