
自分を守り他者を尊重し、違いを受け入れる土台が性教育
──『こどもせいきょういくはじめます』では、生理時に使うナプキンの枚数を目安として提示するなど、かなり踏み込んだ内容になっています。性教育については「寝た子を起こすな、必要以上に教えるな」という考えを持っている人もいるかもしれません。
フクチマミさん(以下、フクチ)「東京都にある和光小学校では、小学1年生から包括的な性教育が行われています。『こどもせいきょういくはじめます』を執筆するにあたり、和光小学校の授業を何度も見にいかせていただきました。
そこで、
小さいときからしっかりと性教育を受けてきた子どもたちは、自分を守ることや他者を尊重すること、違いを受け入れることなどの土台がしっかりとできるのだなと実感しました」
交通ルールと同じで、一家庭だけで教えても意味がない
──性教育は大きくなってから突然教えるより、小さい頃から積み重ねた方が良いということですね。
フクチ「和光小学校のような性教育をしている学校は少ないですし、ご家庭でも性教育を教える家もあれば、まったく教えないという家もあると思います。でも、交通ルールと同じで、一つの家庭だけで性教育をしていても意味がないと思っています。
自分は交通ルールを知っていても、交通ルールを全く知らない人が道路を運転していたら、事故に巻き込まれる可能性が高くなりますよね」
──子どもたち全体が学べるように、学校でも家庭でも大人たちの取り組みが大切になってきますね。