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実写『白雪姫』に酷評続出!ディズニーが貫く「ルッキズムへのNO」と“王子様の不在”による男児への影響とは?

ディズニーの王子様に憧れる男の子は少ないのでは?

本作の王子様不在というコンセプトは、“ディズニープリンセスに憧れる女の子はたくさんいる中で、王子様に憧れる男の子が世界中にどれだけいるのか?”という純粋な疑問にも向き合っているのではないでしょうか。 男の子は王子様になることよりも、「強くなければ…」といった男性としての生きづらさや、社会での男性の役割分担から解放されることを願っているかもしれない。 ディズニープリンセスという揺るぎない概念を紡ぎながらも、新しいプリンセス像と王子様像を描き、男女限らずこれからを生きるすべての子どもたちをエンパワーメントすることこそが本当の男女平等なのでしょう。

美しいのは顔ではなく心。ディズニーが貫く“ルッキズムへのNO”

また原作アニメでは井戸から水をくんでいた姫を見かけるシーンで、王子様は白雪姫の美しさで一目惚れをしました。しかし本作ではジョナサンが白雪姫に惹かれたのは美しい容姿ではなく、性格や内面です。 往年の名作を改変していることに批判の声も多くあがっていますが、そんな批判は想定通りだったはず。しかしそれでもディズニーはポリコレに配慮し、多様性を意識し、ルッキズムに徹底してNOを突き付ける。 原作を改変してでもやはりディズニーはこれらを「やり続けなければいけない」という信念を見せているのは、作品を通して時代を映し、世界中に大きな影響を与える立場としての責任を果たしているのでしょう。 多くの批判にさらされている実写版『白雪姫』。しかし原作アニメとの違いへの違和感以外の部分を注視してみると、ネガティブな意見で終わらせるのはもったいない、然(しか)るべき注目点があると感じられるはずです。 <文/エタノール純子>
エタノール純子
編集プロダクション勤務を経てフリーライターに。エンタメ、女性にまつわる問題、育児などをテーマに、 各Webサイトで執筆中
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