元TBSアナの私が40歳になる年に北海道大へ入学したワケ「神様からまっさらな人生を与えてもらったかのような…」
受験勉強は“最初で最後のチャンス”と思って臨んだ
そのビビッときた直感から数か月。正直、もうあんな努力はできないというほどの受験勉強と準備を私なりにしたのは確かです。もうあれだけの集中力は、しばらくは自分の中には湧き出てこないだろうと今では思っています
まさしく背水の陣。今回の受験が失敗したら、物理的にはもう一回受けることはできるでしょうが、いろいろな面で再受験は無理だろうと感じていました。
たった1回の、最初で最後のチャンスと思って臨み、そして合格通知をいただいた、という大学院受験でした。
正直博士課程は、たとえば結婚生活と同じような厳しさがあると言えるでしょう。最初は情熱があるけれど、その後に待ち受けるのは現実しかないわけです。
立ちはだかる数々の壁を乗り越えながら、うまく心に折り合いをつけて、ひたすら自分で研究していく意思の強さが求められます。
今の私は博士課程で研究ができる片道切符を手に入れたに過ぎないのです。
浮かれるな、これからだろうというのが本音のところ。
まだドキドキの新生活が始まったばかり。さて、どんな2025年度になるのか。
<文/アンヌ遙香>アンヌ遙香
元TBSアナウンサー(小林悠名義)1985年、北海道札幌出身、在住。現在はフリーアナウンサーとしてSTV「どさんこWEEKEND」メインMCや、情報番組コメンテーターして活動中。北海道大学大学院博士後期課程在籍中。文筆家。ポッドキャスト『アンヌ遙香の喫茶ナタリー』を配信中。Instagram: @aromatherapyanne
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