
リビングハウス(株)ブランド拡張本部マーケティング部・松田彩沙さん
「Makuake」での成功は、製品の魅力だけによるものではありませんでした。リビングハウスと谷村実業双方による、綿密に練られたプロモーション戦略も大きな要因です。
リビングハウスの松田彩沙さん(以下松田さん)は「とにかく初速をつけることを最重要視しました」と語ります。
「クラファン開始2〜3週間前からSNSに広告を展開し、とくにインスタグラムのリール(動画)に力を入れました。動画制作には10時間以上かかっています。そして、興味を持ってくださった方をLINEに誘導し、常に接点を持つように心がけました」(松田さん、以下同)
LINEでは発売日までカウントダウン行い、あと1日、あと1時間……、「いよいよ発売される!」というワクワク感を演出。その結果、開始わずか1時間で1700万円、1日で3000万円という驚異的な応援購入額を達成したそうです。

自動で密封されるゴミ袋は、しっかり口が閉められている
この反響の大きさに、担当者自身も驚きを隠せない様子。「Makuakeのコメント欄に寄せられた多くの声を見て、『こんなにも多くの人がゴミのことでストレスを抱えていたのか』と正直驚きました」と松田さんは語ります。
「ゴミ袋のセットや口を縛る作業は、意識されることの少ない『名もなき家事』そのもの。そこから解放されたいという潜在的なニーズが、私たちの想像以上に大きかったようです」
些細に思えることでも、積み重なれば大きなストレスとなる「名もなき家事」。
「除菌機能があり、ゴミをしっかり密閉できるので、ゴミ袋の取り出しは子どもでも安心してできます。自動でフタが開閉したり、音声で案内したりする機能は、子どもたちの興味も引くと思うので、お手伝いを頼みやすくなるかもしれませんね」