原作漫画では勢いのあるギャグが目立つが、ドラマではギャグ要素はあるもののクスッと笑える表現に変わっている印象だ。ギャグも大きな変更点と言えるが、その背景を聞くと「『ヒューマンドラマとしても描きたい』『
女性の心が動く瞬間を大事にしたい』ということは重視したのが大きいです」と回答。

「とはいえ、
漫画の面白さは残したいため、脚本家としてタレントでもあるマンボウやしろさんにお願いさせていただきました。過剰にコメディ部分を押し出さず、それでも笑えるポイントをキチンと描くそのセンスやバランス感覚が絶妙で、マンボウさんの脚本に何度も『最高だな』と感じました」
そして、「ヤチナツさんも“ドラマ化するのは難しい作品”と思われていたので、原作のコメディ部分の扱い方を変えることにも納得していただけたんだと思います」と原作者の了承を得ていると口にした。

女性用風俗店を舞台にしたストーリーであることはもちろん、インティマシーコーディネーターとして西山ももこ氏が携わっていることも注目ポイントだ。ここ最近、耳にする機会の増えたインティマシーコーディネーターではあるが、具体的には何をしているのか。

「脚本をもとに監督と打ち合わせをする際に『
このシーンはどこまでの露出になりますか? 背中は見えますか?』『胸元をギリギリまで写すのであれば、
厚手のシーツより薄いシーツのほうが隠しやすいかもしれないです』など、肌の露出があるシーンでの注意点を助言してくれました。
また、他のインティマシーコーディネーターの方はわかりませんが、西山さんは『
こういうふうにすれば綺麗に映ります』みたいな演技のアドバイスをしてくださることも珍しくありません。キスや性感エステのシーンを撮ることに不安な役者さんも多いので助かっています。とはいえ、監督にも撮りたい画があるため、そこは議論しながらベストを探っていく感じです」