Entertainment

かつての平成イケメン俳優→42歳になった現在の変貌ぶりに衝撃!脱いだ靴下で妻を叩く“生ゴミ夫”を好演

 えっ、ほんとに塚本高史なの? 安達祐実、相武紗季、磯山さやかトリプル主演で、毎週月曜日よる11時台から放送されているドラマ『夫よ、死んでくれないか』(テレビ東京系)に出演する塚本を見て思う。
 塚本が演じるのは、口臭が生ゴミのように臭いモラハラ夫。塚本というと、平成世代の者にとっては、ちょっとしたアイドル俳優だったのになぁ……。  かつてのアイドル俳優がときめきを完全に封印して演じる生ゴミ男とは? 男性俳優の演技を独自視点で分析する“イケメン・サーチャー”こと、コラムニスト・加賀谷健が解説する。

平成のアイドル俳優

塚本高史写真集『four doors』(ぶんか社)

塚本高史写真集『four doors』(ぶんか社)

 阿部寛主演ドラマ『結婚できない男』(関西テレビ系、2006年)が、約20年前の作品であることにちょっとドキッとする。現在放送中の日曜劇場『キャスター』(TBS系)など、2020年代も第一線で活躍する阿部は2024年に還暦を迎えている。 『結婚できない男』ってもう20年前のドラマかぁ……。と、懐かしい気持ちになりつつ、ゼロ年代を代表するこのドラマに出演していた、平成のアイドル俳優の存在に思いはめぐる。  偏屈な建築家である主人公・桑野信介(阿部寛)の事務所で助手として勤務する村上英治を演じる塚本高史である。この塚本高史は、筆者のような平成生まれの者にとってはなおさらのこと、ただただ愛でていたくなる、きらめく存在なのだ。

塚本高史の流し目にときめく

 全話のあらゆる場面に愛でたいポイントがあり過ぎるのだけれど、ひとまず第1話冒頭から早くもときめく。下の名前で呼び捨てにされ、安月給でこき使われている英治が、パーティー会場にいる。  ほんとうは桑野が招待客だったのだが、すっぽかしている。英治が「先生」と呼ぶ桑野を呼び寄せようと電話をかけるのが、塚本の初登場場面。英治はやってきた桑野を他のパーティー客に紹介する。桑野が愛想を振り撒くはずもなく、強固な偏屈を発動。  パーティー客に逃げられた桑野に対して英治が「ほらぁ、嫌われたぁ」と言う。「構わん」と返す桑野に対して、英治がちょっと目を細めて上手(かみて)方向へ視線を遣るのだが、これこれ、この視線移動でさらりと決まる塚本の流し目。これに強くときめいてしまうのである。
次のページ 
42歳で演じる生ゴミ男
1
2
Cxense Recommend widget
あなたにおすすめ