
『メンズクラブ』4月号増刊の 「沢村一樹・野村大貴 特別版」(株式会社ハースト婦人画報社リリースより)
待てよ、次男ということは長男がいる。2019年に『MEN’S NON-NO』誌モデルオーディションでグランプリを受賞して、令和初の専属モデルになった野村大貴。野村康太の兄である。野村康太もまた2023年から、メンノンモデル。
同誌WEB版には、所属モデルによるブログが公開されている。これがこのモデル兄弟を分析するには最適なテキスト。活躍の場を世界に見定めるために2021年に専属モデルを卒業した野村大貴には、全18回のブログがある。
初回と最終回を読み比べてみる。初回には「このブログは、冬の寒い朝に布団から出られずぬくぬくしながら書いています」と記述があり、最終回ブログには「今どこに行くわけでもなく電車に揺られ、スラックスにシワが入るのがイヤで椅子には座らず、車窓を眺めながら感傷に浸ってこのブログを書いている」とある。
いずれも自由な筆致が書き手本人のスタイルになっていて、「このブログ」を今まさに書いた状況説明を綴ることで、エッセイ的な読み物になっている。

映画『6人ぼっち』公式サイトより
一方、野村康太はというと「元バスケ少年、野村康太です!」と題された初回ブログに、韓国ドラマや焼肉など自分が好きなもの、バスケなどの特技を簡潔に列挙するスタイル。一文の歯切れがよく、あぁこの人はほんとうにまっすぐな眼差しで世界を見ているんだなと思う。
簡潔な文体からさらに感じるのは、好きなものはとことんまで語れるよという余白というか、ポテンシャル。その余裕あるポテンシャルが、ネクストブレイク候補としての存在感を準備したのでは?
実際、『トークィーンズ』(フジテレビ系、2025年2月6日放送回)で初めてバラエティー番組に出演した野村康太は、大好きな韓国ドラマについて息継ぎも忘れるくらい熱心に語っていた。
最新ブログ(2025年5月19日公開)には、憧れのK-POPグループであるENHYPENのNI-KIが着用するものと同じパーカーを入手したことを報告。翻って、兄・野村大貴のブログにも「最近、韓国料理ばかり食べています。その理由は…。」(2020年7月27日公開)というタイトルの文章があり、こちらは楚々(そそ)とした韓国愛をにじませる。うーむ、最旬の野村兄弟の魅力にどんどんハマりそう……(!)。
<文/加賀谷健>
加賀谷健
コラムニスト/アジア映画配給・宣伝プロデューサー/クラシック音楽監修
俳優の演技を独自視点で分析する“イケメン・サーチャー”として「イケメン研究」をテーマにコラムを多数執筆。 CMや映画のクラシック音楽監修、 ドラマ脚本のプロットライター他、2025年からアジア映画配給と宣伝プロデュース。日本大学芸術学部映画学科監督コース卒業 X:
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