壊れた日傘を直してくれた先輩の“家庭の事情”が泣ける。普通の会社員なのに「傘修理の道具が揃ってる」ワケは
あなたは職場に苦手な人はいますか?
今回は、そんな苦手だった相手との関係が一変してしまって女性のエピソードをご紹介しましょう。
会社員の松原紗希さん(仮名・29歳)は、同じ部署の先輩・永田勇人さん(仮名・33歳)のことが苦手でした。
「とにかく無愛想でいつもムスッとしていて話しかけづらいんですよ。こっちが頑張ってにこやかに接しても、ろくに目も合わせてくれず面倒くさそうに最小限の返事しか返してくれないので次第に心が折れてしまい……私の方からもあまり話さないようになっていったんですよ」
そんなある日、永田さんと2人で外回りに行くことになったそう。
「気をつかうし憂鬱(ゆううつ)だなと思いましたが仕方ないので。とにかくスムーズに仕事を終わらせることだけを考えていましたね」
季節は夏。取引先から駐車場へ戻ろうと外に出ると日差しが強かったので、紗希さんはバッグから雨晴兼用の折り畳み傘を取り出して慌ててさしました。
「そしたらいきなり突風が吹いて、私のお気に入りの傘がひっくり返りあっという間に変形してしまったんですよ」
あまりのことに呆然としていると、永田さんがはにかんだ表情を浮かべ勇気を振り絞るかのように「ちょっと貸してもらえる?」と紗希さんの傘をチェックしだしたそう。
「すると永田さんが『あぁ、骨が折れて完全に壊れてしまってるね』と残念そうに呟いたので、私はその意外な反応に『え?』と不思議な気持ちになってしまって」
すると今度は「もし嫌じゃなければ僕が直せるけど……」とモジモジしながら消え入りそうな声で言われ、紗希さんは驚いてしまいました。
ムスッとして苦手な先輩と、憂鬱な外回り

写真はイメージです(以下同じ)
「キャー!」お気に入りの日傘に事件が
あまりのことに呆然としていると、永田さんがはにかんだ表情を浮かべ勇気を振り絞るかのように「ちょっと貸してもらえる?」と紗希さんの傘をチェックしだしたそう。
「すると永田さんが『あぁ、骨が折れて完全に壊れてしまってるね』と残念そうに呟いたので、私はその意外な反応に『え?』と不思議な気持ちになってしまって」
すると今度は「もし嫌じゃなければ僕が直せるけど……」とモジモジしながら消え入りそうな声で言われ、紗希さんは驚いてしまいました。
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