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壊れた日傘を直してくれた先輩の“家庭の事情”が泣ける。普通の会社員なのに「傘修理の道具が揃ってる」ワケは

家に傘修理の道具が揃っている、意外な理由

「話を聞いてみたら、永田さんは若くして父親を亡くしていて、『取り返しのつかないことってこんなにいきなり起こるんだ』と気づかされ、それまでのお父さんとの時間の過ごし方を後悔し苦しんだそうなんです。  その反省からお母さんとのコミュニケーションを大切にするようになって、今はかけがえのない時間を悔いなく過ごすよう努力しているとか。すると、お父さんには気恥ずかしくてできなかった親孝行も、素直にできるようになったそうで」  ある日、猛暑を乗り切るためにとお母さんが永田さんに自分とおそろいの日傘を買って、プレゼントしてくれたんだそう。 日傘をさす男性 その日傘をふたりとも大切に使っていたのですが、ある日お母さんは突風のせいで日傘を壊してしまいます。永田さんは色々調べてネットで修理キットや部品、道具などを購入し、YouTubeの修理動画を参考にしながら無事に直すことに成功しました。 「『だから道具も部品も一通り揃っているし……ていうかこんな自分語りを長々としてごめんね。これって何かのハラスメントに当たるかな?』と申し訳なさそうに話す永田さんを見て、『もしかしたら今まで無愛想だったのは、私にハラスメントしないように過度に気を配った結果だったのかも?』とハッとしました」

修理代をかたくなに受け取ってくれない先輩

「そして傘が壊れたということでいきなりスイッチが入った永田さんが、素直な気持ちを話してくれたことがとても嬉しかったんですよね。今までずっと怖い人だと思い込んでいたのでギャップ萌えといいますか、好感度が急上昇してしまって」  そして数日後、永田さんは紗希さんの傘を綺麗に直すと可愛い紙袋に入れて返してくれたそう。 「私が修理代を払うと言ってもかたくなに受け取ってくれないので、次に外回りに行った時に強引にカフェに連れて行き『どうしてもお礼がしたいから好きなものを食べてほしい』とお願いしたんですよ」  すると永田さんはいちごパフェを注文し、紗希さんはまた新たな永田さんの一面を知ることができて嬉しくなってしまいました。 「見たことない幸せそうな顔でパフェを頬張る永田さんを見て、よっぽど好きなんだなと私まで幸せな気持ちになってしまって」
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私の前でだけ、日傘を使う先輩にときめいて
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