高速道路は車が流れていて、亜美さんは左車線に入ってゆっくりと運転していました。「時速80キロくらいですかね。急ぐよりも安全が一番だと思って」と話す亜美さん。
しかし、亜美さんが実家を出て30分ほど運転し、徐々に家に近づいてきたとき、事件は起こります。

「バックミラーに、やけに車間距離を詰めてくる黒のワンボックスカーが見えました。最初は気のせいかと思ったんですけど。すぐ後ろについたかと思ったら、ピカピカとヘッドライトを当ててきて」
助手席では、遊び疲れた娘がすやすやと寝息を立てていたそうです。
「あおるような感じで、車間距離はどんどん短くなるし、高速運転中だし本当に怖かったです」
亜美さんは、助手席の娘を起こさないよう、慎重に、でも急いでスピードを上げたんだそう。しかし、後ろの車も同じように加速してきます。

※AI生成画像を使用しています
高速を降りた亜美さんは、いつもの帰り道ではない裏道を選び、細い路地へ入っていきます。どうにか、後ろの車との距離を取りたいと判断した亜美さん。
「それでも、黒のワンボックスカーは私の後ろにピッタリとついたままでした。もう、手汗もびっしょりで、とにかく逃げなくちゃと必死に運転しましたね」
しかし、どんなに逃げても、黒のワンボックスカーはついてきます。亜美さんは、恐怖を感じながら、震える手でハンドルを握っていたそう。
「怖くて夫に電話しようと思っても、運転中だし、子どもを守らなきゃと泣きそうでしたね」