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菅田将暉の相方演じる「クールな26歳新人俳優」の“まさかの父親”。大注目のNetflix最新シリーズで

歌と演技を両立するNetflix ドラマ『グラスハート』

 2024年に出演した大人気シリーズドラマ『相棒』season23 第8話では、盲目の女性の恋人役でゲスト出演。足音を鳴らしてフレームに入ってくる初登場場面が印象的である。  フレームインする間合いがうまい俳優だなと思ったりするが、いずれにしろ、まだメジャーデビュー前だった頃の俳優仕事に対してレイニ本人はどんなスタンスだったのか?  初インタビュー記事(2025年1月25日リアルサウンド掲載)を読むと、「歌う時は自分の気持ちをさらけ出すことができるけど、演技の世界では演じる役のキャラクターやバックグラウンドが自分とはまったく違ったりすると、そこで自分をどこまで出していいのか、そのさじ加減が本当に難しい」と率直に語っている。  たしかに歌も演技も演じるということでは似ているところもあるが、当時のレイニにとっては領域区分がはっきりしている。メジャーデビュー作を含め二つの主題歌を担当した今、『グラスハート』で演じるアーティスト役は歌と演技をうまく両立できる機会かもしれない。

ライブ場面で6カットの出番

 レイニが演じるのは、主人公たちと敵対する音楽ユニット・OVER CHROMEのメンバーである有栖川真広。もう一人のメンバー・真崎桐哉を菅田将暉が演じる。アーティストとしても大活躍する菅田との共演が、レイニの俳優活動にどんなケミストリーをもたらしてくれるのか。7月23日に公開されたメイキング写真は、挑発的な表情の菅田に対してあくまでクールなレイニがいいコントラストのツーショットである。  現実にもアーティストである二人の佇まいが重なる。アーティスト役を演じることで俳優として演技する「さじ加減」もつかみやすく、役柄に寄り添いやすいのではないかと想像する。本編中の実際の演技はどうか。  第1話終盤、主人公である天才音楽家・藤谷直季(佐藤健)に才能を認められたドラマー・西条朱音(宮崎優)がライブ会場に呼び出される。聴衆がひしめく熱気にまぎれて朱音がステージ上に見るのは、OVER CROMEのパフォーマンスだ。  菅田演じる真崎が激烈な表情で歌う隣、静かだが熱くビートを打つユニットメンバーが画面にちらりと写る。レイニ演じる有栖川である。そのあと、楽屋近くの廊下でライバル同士による会話場面がある。  有栖川は「真崎君、厄介事は勘弁してください」と気だるそうに言って画面下手の部屋に入り、フレームアウト。この第1話ではソロで写る画面がライブ場面での6カットだが、少ない出番でも固有の存在感、空気感をはっきり提示するその演技力に舌を巻く。 <文/加賀谷健>
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レイニさんのプロフィール
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