「後日、美奈さんと旦那さんとその息子が3人で我が家に菓子折りを持って謝罪に来ましたが、どこか反省の色が見えませんでした。さらに『
うちの子も嫌な思いをしたことは分かってほしい』と言われたことで怒りがピークに達してしまいました。
『そもそも学校外のことなのに学校に乗り込んでくることに不信感がある、
子どもたち双方の話を聞く前に保護者が急に怒鳴ってくること、ましてや土下座しろなんてありえない』とお話しし、野球のコーチにも報告させてもらう旨をお伝えしたんです」

子ども同士のトラブルからここまで大きな問題に発展したことに動揺したという京子さん。相手の親子に対しての警戒心が、より強まる結果となってしまったと語ってくれました。
「あれからというもの、美奈さんの息子の暴力や暴言に嫌悪感を示す子どもが多いことをコーチが美奈さんに伝えました。より良いチーム作りのための話し合いの場を設けることを提案してくれたのですが、
美奈さんは話し合いを拒否したようで、美奈さんの息子は野球チームを辞める流れになりました。
学校でも子ども同士関わることはないようで、息子にも今後友人関係で悩んだ時は相談してほしいことを伝えました。
あのとき『できるだけ関わらない方が良い』とアドバイスした私が間違っていたのか、人間関係の難しさも学ぶきっかけになりました」
和解には至らなかったようですが、子ども同士の人間関係がこじれたときの対応について改めて考えたという京子さん。本人同士での解決が難しい場合は、中立の立場で話を聞いてくれる大人に相談することを子どもに教えたそうです。
子どもに“相談する力”を伝えることは前向きな一歩です。けれども親の関わり方を誤れば「モンペ問題」として周囲に負担を与え、誰もが被害者にも加害者にもなり得ます。その現実を忘れず、子どもを守りつつ冷静に向き合う姿勢が、私たち大人に求められているのです。
<文/鈴木風香>
鈴木風香
フリーライター・記者。ファッション・美容の専門学校を卒業後、アパレル企業にて勤務。息子2人の出産を経てライターとして活動を開始。ママ目線での情報をお届け。Instagram:
@yuyz.mama