
初海外のアイスランドにて。この後、氷を踏んで水の中へ落ちる
高校の時にふと思い立ち、英語のスピーチコンテストに出場しました。私が通っていた単位制の「チャレンジスクール」は、開校したての実験的な高校。勉強のレベル自体は正直高くなかったです。ただし都立でしたので、進学校で教えた経験がある先生方が多かったんですよ。
学校を休むことが多く、自学自習でやってきた(※やるしかなかった)私はそこに目をつけました。
英語の先生留学経験者で、発音もネイティブ並。スピーチコンテストの指導経験もお持ちでした。指導をお願いしたところ、発音を徹底的に叩き込んでくださいました。厳しかった……! ひそかに持っていた英語への自信は、ここで粉々に砕かれます(笑)。
ただ、ここで発音を矯正したことが、後にリスニング・スピーキング能力を飛躍的に伸ばす手助けになってくれるのですが。余談ですが、この私のムチャクチャな挑戦は先生の教師人生でも趣深い出来事だったようで、昨年インスタグラムで「定年の折に書いた教育実践論文にあなたのことにも触れました」とご連絡くださいました。

当時のノート。子どものころよりは字がまともですね(笑)
大学でも英語の授業を積極的に取り、留学生も多かったのでいっぱい交流しました。今も付き合いがある友人も多いです。初めて受けたTOEICは780点。あれ? これいけんじゃない? という驕り高ぶりが生まれます。その勢いで留学。バンクーバーのカレッジで、通訳と翻訳のコースを取りました。
留学先では、本当に英語がぺらぺらな人、カナダで就業したくて来ている人、1か月だけクラスを受けに来た人、日本人と言ってもいろんな人がいました。ビジネスカレッジだったので、他のクラス多様なバックグラウンドの人ばかり。
正直、最初は「あらどうしましょ、帰りたい」と思うこともしばしばでした。まず、「日本語しか話せない」は世界的にマイノリティに区分される。と肌で感じた経験は大きかったです。言いたいことがあったら、英語で言わなければならない。最初は表現にこだわっている余裕なんてありません!
さらに、ビジネスに関するクラスもとったのですが、これもまたなかなかハード。職務経歴書や自己PRを書きなさい、と言われても、まさかTVドラマに出演したなんて書けるわけもなく、頭も文面もまっしろ。
ビジネスノウハウもさっぱりで、最初は完全に「落ちこぼれ」でした。
唯一、「ビデオで自分が喋っている様子を撮りあう」という授業では、「ナオミ! なんてすばらしいの!」って褒められました。カメラ慣れが尋常じゃなかったからでしょうね……。