有希さんはその後、女友達で婚活仲間の奈美(仮名・28歳)に愚痴を聞いてもらうことにしました。

「そしたら奈美も、いい感じの男性とマッチングして、初デートで一緒に食事した時に、似たような経験をしていたんです。
『
彼がお箸をまるでペンを握る時のように持って、食べ物を串刺しにして使っている姿を見て、やっぱり一瞬で気持ちが冷めてしまった』と言っていて……ちょっとホッとしたんですよね。こんな気持ちになるのは私だけじゃないんだって」
そして「やっぱりいくら条件が良い相手だとしても、どうしても譲れない部分てあるよね」という話で、2人は首がもげるかと思うほどうなずきあってしまいました。
「きっとこういう感覚は大切にした方が良くて、
その場は我慢してお付き合いに発展したとしても、いずれそこからほころびが生じてダメになってしまうに違いない、というのが私たちの結論です。そんなふうに、気持ちをいったん落ち着けたんですよ」
ですがもちろん、些細なことなら歩み寄って許してあげたいという気持ちもあり。そこの線引きの難しさについては、話し合っても結論は出なかったそうです。
「とにかく自分の中に芯となる基準を持つことが大事。それに従って、グラグラしないことが大事なんじゃないか? というところでその日は奈美と解散しました。いつか無理せず自然体でお付き合いできる男性と出会えるといいのですが」とため息をつく有希さんなのでした。
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<イラスト・文/鈴木詩子>
鈴木詩子
漫画家。『アックス』や奥様向け実話漫画誌を中心に活動中。好きなプロレスラーは棚橋弘至。著書『女ヒエラルキー底辺少女』(青林工藝舎)が映画化。Twitter:
@skippop