
依頼主の部屋に入るなり、「ゴミの山」と口に出してしまった千絵美に、「不用品の山」と言いなおしたのは、ゴミ屋敷専門パートナーズ代表の石田毅さん。石田さんの「人には事情がある」の一言に、千絵美はかつての自分を顧みます。千絵美にも事情があり、不用品の山を一掃して、今があるのです。
依頼主の楚々とした姿とは裏腹に、部屋はゴミ袋の山で埋まり、臭気も筆舌に尽くしがたいほど。「田舎の親に仕送りするためにダブルワークしていた」というのが依頼主の事情で、そのために昼夜問わず激務に耐えていました。
不用品と入り用品がごちゃ混ぜになった隙間のないバスルームで、シャワーは毎日使っていたという依頼主。「慣れってこわいんだよ」と千絵美に話すのは、ゴミ屋敷専門パートナーズの先輩、上村優奈さんです。
職場で追い詰められ、鬱を発症したため、ゴミ屋敷から出られなかった千絵美も、親のために極限まで働き続けた今回の依頼主も、「このままじゃいけない」と心の奥底で感じていました。なんとか立ち上がって、ゴミ屋敷専門パートナーズに連絡してくれた気持ちを汲んで、「少しでも力になりたいよね再スタートの!」と優奈は微笑みます。千絵美もやる気をみなぎらせるのですが……。