不思議なおかしさ、理解しあうこと…『みいつけた!』との共通点
『ばけばけ』は、日本が不安定だった明治維新期が舞台です。松野家のように、武士の時代を捨てきれない人と、新時代を見据え欧米化しようとする人が混在し、まさにカオスな時代だったことがドラマからも感じ取れます。
そこに現れたおかしな外国人・ヘブン……。大歓迎の中来日した彼の手を握ってその震えを悟り、異人でも「同じ人間」だと臆することなく接するトキの姿に、『みいつけた!』のスイちゃんの姿をみました。

画像:「みいつけた!うたってあそんで★オイース!」(旺文社)
『みいつけた!』のメインコーナー「コッシーとスイ」は、サボテンのおじさん・サボさん、椅子のコッシー、小さな女の子・スイちゃんが繰り広げるドタバタコメディーです。
この3人(?)がどういう設定なのか、数年見続けていてもいまだに理解できていませんが、それぞれのキャラの仲の良さや愛らしさ、軽快なストーリーによって、そんなことどうでもよくなってしまう不思議なおかしさがあります。
一緒に遊ぶ相手が椅子だろうがサボテンだろうがおじさんだろうが関係なく、小さな女の子が楽しそうに接し、生活や世の中の色々なことを学んでいく姿は、多様性が叫ばれる現代において、分け隔てなく接し、互いの人間性を理解し合うことの大切さを教えてくれます。
若い日本人女性とおじさん異国人が出会い、心を通じ合わせるという『ばけばけ』は、まさにスイちゃんと、サボさんやコッシーとの関係性に通じるものがあります。ドタバタもあり、学びもあり、そんな部分も『みいつけた!』と共通しています。
高石あかりのコメディエンヌぶり、まるでスイちゃん?
極めつけがヒロインの高石あかりさんのキャスティングです。先日、Xで現・スイちゃんの容姿を乏しめる呟きがあり、炎上をしていました。その呟きに反論していたほとんどは『みいつけた!』のファン。

画像:「髙石あかりファースト写真集 幻灯」(東京ニュース通信社)
「スイちゃんは可愛いよ」「歴代スイちゃんはみんな素朴で感情表現豊かな子」「等身大のお友達のかわいらしさ」etcという擁護の声が圧倒的に多かったのは言うまでもありません。
高石さんも、タエ役の北川景子さんのような誰もが目を奪われるような万人受けの美女ではありませんが、表情豊かで愛嬌があるかわいらしさはまさに『みいつけた!』のスイちゃんのよう。
SNSなどで「顔芸」と評される喜怒哀楽表現が豊かな表情や、笑顔の破壊力、愛嬌に魅了される視聴者が多数いると言います。天真爛漫ですっとぼけた感じのコメディエンヌぶりも、無垢で自由奔放なスイちゃんの存在を思わせます。一味違った不思議ちゃん感もスイちゃんと同様、ひきつけられるものがありますね。