チロちゃんの様子に異変が起きたのは、22歳の誕生日を迎えた2025年5月3日から1か月半ほど経った頃。トイレの失敗が増え、拭いても取れない目やにが出始めました。

22歳の誕生日を迎えた日
約2か月後の7月5日には食べ物を一切口にせず、辛そうに横たわるようになり、飼い主さんは別れが近いことを悟りました。その日、チロちゃんはフラフラしながら、トイレやベランダなど行きたいところへ。飼い主さんは抱っこしたり、支えたりしながら望む場所に連れていきました。
翌日、チロちゃんは立ちあがることができなくなり、水も飲めない状態に。時折出す辛そうな声を聞いた飼い主さんは何もしてあげられない無力感に苦しみながらも、体を撫で「ありがとう、大好きだよ」と何度も伝えました。

頑張って生きようとする姿が愛おしかった
「頑張っているチロの前で泣きたくないのに、自然と涙が溢れて止まりませんでした」
その日の夜、チロちゃんは何度か痙攣。それでも心臓は動き続けてくれましたが、日付がちょうど7月7日に変わった頃、体が大きく痙攣。10分後に心臓が止まり、22年のニャン生に幕を閉じました。

シニア期にも豊かな表情を見せてくれた
「深い悲しみはありましたが、辛い体を離れたから、もう苦しまなくていいんだと安心もしました。本当に最期の瞬間まで、全力で頑張って生き抜いてくれました」
体力的に辛かった真夜中のケアも振り返れば“大切な時間”
ペットロス後、飼い主さんはしばらく、意識的にチロちゃんのことを考えないようにしていたと言います。

「悲しい、辛い、会いたいという気持ちは常にありましたが、考えてしまうと、通勤中や仕事中に涙が溢れそうになってしまうから……。ただ、なんとなくチロが近くにいてくれているような感覚はあって。寂しいけど寂しくない、みたいな不思議な感じが今も続いています」
亡くなる前の数年間、飼い主さんは自身の体調が悪くても大声で鳴くチロちゃんのために、夜中でも、ぬるま湯での水分補給や湯煎で温めた焼きささみでの栄養補給をしていたため、正直「眠い……」と思ったことも何度かあったそう。

要求に応えた後、満足そうに眠るチロちゃんを見る時間が幸せだった
しかし、そんな日々も今振り返れば、2人だけが知っている“真夜中の大切な思い出”です。
出会えて、家族になれて本当によかった。かけがえのないスペシャルな毎日をありがとう。そう話す飼い主さんにとってチロちゃんは、永遠に心の中で生き続ける大切な愛猫です。
<取材・文/愛玩動物飼養管理士・古川諭香>
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愛玩動物飼養管理士・キャットケアスペシャリスト。3匹の愛猫と生活中の猫バカライター。共著『バズにゃん』、Twitter:
@yunc24291