「世界の見方」が運命を変える!初期設定を書き換えれば人生が好転するワケ|ジェーン・スー×角由紀子
『引き寄せの法則を全部やったら、効きすぎて人生バグりかけた話』の著者・角由紀子さんは、いわば引き寄せの達人。
そんな角さんに、ジェーン・スーさんは「理性の蓋が外せない」「だからイメージングが苦手」と自身のコンプレックスを明かすも、実は生き方そのもので欲しいものを引き寄せていたことが判明!「スーさんにスピリチュアルは不要」と角さんに言わしめた、その方法とは?
角由紀子(以下、角):スーさんには、独自の「開運法」みたいなものはあるんですか?
ジェーン・スー(以下、スー):仕事でも人間関係でも、自分軸で生きることは手放さないまま、相手のことを考えて120%の力で返す。これしかないと思うに至りました。
角:え、自分軸で生きるとは?
スー:自分がみじめになるようなことはしない。つまり、自分のために生きながら「どうやったら相手が喜ぶだろう」「どうやったら相手に楽しんでもらえるだろう」とも考える、ということです。相手に好かれるとか嫌われるとかいうのは、結局自分のことしか考えてないんですよね。そうじゃなくて、相手のことを第一に考える。そしてどんなことでも120%で答えていれば、物事は勝手にうまくまわっていくと思います。
角:すごい。それができるなら、スピリチュアルは要らないですね。
スー:そうかもしれません(笑)。もし思ったとおりに自分の人生を進めることが開運なのだとしたら、自分軸で生きながら他者のことを一番に考えて生きる。そして120%で納品するってことしかないんじゃないかな。
角:でも、120%で納品するのって、難しいですよね。
スー:大変なことではあるので、毎日はできないかもしれないけれど、ここぞ! という時に120%を出すんです。角さんの本が売れているのは、120%で納品した証拠でしょ? それでカチッとハマったから売れているわけで。
角:いやあ、すごい……。
スー:「となりの雑談」というポッドキャストもやっているんですが、こちらの番組は「世の中は生きづらい」と思っている人たちが多く聞いてくれているんです。話を聞いていると、他人は自分のことを品定めしてくるし、周囲は敵だらけ、と感じている人が少なからずいて、もし本当にそうなら、生きるのは確かに辛くなると思うんです。でも物事って、「自分をどう見るか」ということと「世の中をどう見るか」ということで、ひとつひとつの選択ですべて変わっていくものじゃないですか。
そこでなにを選ぶかの積み重ねが、最終的にはものすごい差を生むと思うんですよ。おそらく育った環境が影響していると思うのですが、自分に自信のない人って、なぜか自分のことしか考えていない傾向があるように思います。
角:あ、私、そうです(笑)。
スー:人からどう思われるかとか、どうしたら好かれるかとかね。それが生存戦略だったんだと思います。だから「私がこれをしたら相手に喜んでもらえるかも」じゃなくて「これを言ったら嫌われるかも」となってしまう。これって、常に他人のことを考えているようで、実は自分が相手にどう思われるかだけを考えてる状態。
角:いや…おっしゃるとおりです。私は本当に自分のことしか考えていないなあって、たまにすごく思うんですよ。
スー:例えばみんなが「ハンバーグ食べたい」と言っている時に、一人だけ「寿司食べたい」っていう人=自分のことしか考えていない人、じゃないんですよ。本当は寿司が食べたいのにみんながハンバーグが食べたそうだから同意したけれど、いざ食べに行ったら美味しくなさそうに食べる人=自分のことしか考えていない人、なんですよ。
角:あ~…わかる…。
スー:いま私の言ったことに共感してくれる人は「世の中っていいところだよね」って言うんです。つまり「自分が本当に欲しいものを理解して、それを真摯に求めながら他者のことを考えて行動すれば大体結果は出るし、欲しいものは手に入るから、世の中っていいところだよね。そんなにイヤなところじゃないよね」という理解。そういう人は「私は寿司が食べたいから、あとから合流するね」と言うか、みんなでハンバーグを食べることを選択したら、楽しく食べる方法を見つけ出します。
それこそ「引き寄せ」ですよね。私はその考え方に深く同意していますが、これはいわば「初期設定」の話なので、下手をすると安易な自己啓発とかスピリチュアルとかに集約されていく恐れもあるので難しいなあとも思っています。
角:確かにそうですね。

角由紀子著『引き寄せの法則を全部やったら、効きすぎて人生バグりかけた話』




