Lifestyle

家賃+生活費で「月7万円」の豊かな暮らし方とは?服も家電もほぼいらない

美容は投資、健康は資産

 持たない暮らし、というと世捨て人のようなイメージもつきまといますが、一番大切なのは自分自身です。しぶさんがお金をかけるのが健康と美容。といっても、やりかたはいたってシンプルです。 <毎日意図的に1万歩以上(1時間~1時間半)のウォーキングと<7時間以上睡眠を毎日死守>すること。グッズを買わなければ健康になれない、という考え方がそもそも違うのかもしれません。しぶさんの<街を私物化し、カフェやコワーキングスペースを仕事場に、スーパーを冷蔵庫に、ジムを銭湯に、コンビニを宅配ボックスに>という風に、出かける機会を生み出せば、否応なく運動してしまう仕組みになります。
キッチン用品はこれだけ。小さな電熱器と冷蔵ボックスを使う

キッチン用品はこれだけ。小さな電熱器と冷蔵ボックスを使う

 ミニマリストの印象からは意外かもしれませんが、美容も<コスパがいい投資>なのだとか。しぶさんがやっているのが肉体改造。筋トレにヒゲ脱毛、歯列矯正にアートメイクにICL(眼内コンタクトレンズ)。筋トレやヒゲ脱毛でコンプレックスを解消し、歯列矯正やアートメイクで身支度の時間をカットできたそうです。  長い目で見れば、ストレス解消や時短、自信アップにつながるので、物にお金を使うよりはるかにメリットが大きいのでしょう。

貯金は上限60万円、余ったお金は人に回す

 生活費がかからなくなり、必然的にお金が余るようになった、としぶさん。ここで際限なく貯金を殖やしていく、という思考になりそうですが、しぶさんは違いました。 <貯金して手元に眠らせていても仕方がない。人にお金を「まわす」ことにした>なぜなら、<自分にお金を使っても、満たされなくなった>からです。お金を使ってほしいと願う人にお金を回すと、しぶさん自身も満たされる、そんな境地に至ったのです。
ケーブルも、グッズを使ってすっきりと

ケーブルも、グッズを使ってすっきりと

 しぶさんは<60万円以上は貯金しない>というルールを設けました。60万円というのは、<必要最小限かかる生活費の1年分>だからです。家賃を入れても、生活費は月7万円ですむそうです。自身のライフスタイルが確立されているからこそ、世の中の雑音に惑わされず、しなやかに生きていけるのでしょう。  より自由に、より自分らしく、幸せに生きるためにはどうしたらいいのか。何を手放し、何を選べばいいのか。本書が参考になるはずです。 <文/森美樹>
森美樹
小説家、タロット占い師。第12回「R-18文学賞」読者賞受賞。同作を含む『主婦病』(新潮社)、『私の裸』、『母親病』(新潮社)、『神様たち』(光文社)、『わたしのいけない世界』(祥伝社)を上梓。東京タワーにてタロット占い鑑定を行っている。X:@morimikixxx
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