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「酔っていないと働けない」仕事中コンビニに走り缶ビール一気飲み。アルコール依存体験を描く作者を取材<漫画>

“アル中漫画”をこっそり読む人が多い理由

――エクボさんが『アル中だった私の酒事情』などの漫画を描こうと思ったのは、なぜだったのでしょうか。 エクボさん(以下、エクボ):お酒の問題は、家族以外の誰にも話したことがなかったんです。漫画を読んでもらえたら、もしかしたら同じような経験をした人がいるかもしれないし、共感してくれる人がいたら嬉しいなと思って描きました。 ――読者からは、どんな反応がありましたか? エクボ:共感してくれる方と、批判する方が半々くらいでした。「ダメな人間だね」などの厳しい意見が結構届いたので、途中からコメント欄は閉じてしまいました。 でも実は、コメント欄を閉じてからの方が、共感してくれる方からのメッセージがたくさん届くようになったんです。私と似た経験をした人は、この漫画にコメントしたことを他の人に知られたくないんですね。そのため、他の人に見られないようにInstagramのダイレクトメッセージを送ってくれたり、「知り合いにバレたくないからフォローできないけど、毎日読んでいます」と言ってくれる方もいました。 読者はほとんどが女性で、ご本人がお酒で悩んでいたり、「パートナーがアル中で悩んでいる」という人も多かったです。

16時間労働の唯一の楽しみ

――エクボさんが、お酒をやめられなくなったきっかけは何だったのでしょうか。 エクボ:新卒で居酒屋に就職したのですが、23歳の時にオフィス街の駅前の店舗の店長になったんです。 140席ほどある大型店舗で、営業は14時~翌日4時まで。休憩はなく、客足が落ち着くのを見計らって少し休める程度でした。始発で朝の5時半くらいに帰宅すると、6時か7時には就寝し、11時にはまた準備して仕事に行かなくてはいけません。 せっかく家に帰ったのに寝るだけなのがもったいなくて、就寝前の唯一の楽しみとしてお酒を飲むようになりました。 ――以前は、どのくらいお酒を飲んでいたのでしょうか。 エクボ:もともとは、休みの前日の就寝前に缶ビールを1、2本飲むくらいでした。毎日は飲んでいなかったし、飲み会でも1杯だけのことも多く、別に飲まなくても平気でした。 毎日飲むようになってからは、最初は缶ビール1、2本程度だったのが、プラス1本、2本と増え、寝る前の1時間で5、6本飲むようになりました。
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仕事を乗り切るため、ビールを一気飲み
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