『ばけばけ』髙石あかりの芝居から目が離せないワケ。“覚醒”のきっかけは、監督が伝えた「意外な一言」
22歳の座長、撮影現場ではどんな姿?
三枚目としても輝く、吉沢亮の存在
「吉沢さんはイケメンではありますが、『いわゆる“二枚目俳優”ではないんじゃないのかな』と感じています。間違いなくイケメンですが、三枚目の芝居も本当にうまいんです。吉沢さんはただただカッコ良いだけの役をやってもらうより、周囲に振り回されて右往左往しているほうが輝く人だと思っています。本作でも、泥臭く、自分の思惑通りにいかずに困惑する姿が面白く、本当にすごい役者ですね」
とはいえ、今後も錦織は“お笑い要因”であり続けるわけではないという。
「錦織は時代の中でいろいろな辛酸を舐めてきた秀才です。いろいろな歴史資料を読むと、錦織のモデルとなった西田千太郎さんは、ヘブン、つまりは“ハーンの良き理解者”として書かれてはいますが、『きっとそれだけじゃない』と思っています。今後、錦織の辛い過去も明らかになりますので、錦織という人間の深みを感じてもらえれば嬉しいです」
髙石あかりを中心に、吉沢亮をはじめとするキャスト陣が丁寧なキャッチボールを重ねることで、『ばけばけ』は血の通った人間ドラマにしているのだろう。
<取材・文/望月悠木>
望月悠木
フリーライター。社会問題やエンタメ、グルメなど幅広い記事の執筆を手がける。今、知るべき情報を多くの人に届けるため、日々活動を続けている。X(旧Twitter):@mochizukiyuuki
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