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「生計を立てるのは無理がある」“猫の希少種”専門ブリーダーが明かす実情。悪徳ブリーダーへの憤りも

猫も人間も快適に暮らせる家を目指して試行錯誤!

 深い“バーミーズ愛”を持っている杉さんは、猫も人も暮らしやすい注文住宅を建築。猫たちの様子を見ながら、必要なものをDIYで取り入れてきた。  家づくりの際には、「いろいろな部屋を行き来し、高い場所も楽しんでほしい」という想いから大きな吹き抜けを作り、家の隅々まで空調が行き届くよう、全館空調にした。 家の中の様子  壁は、どこでもキャットステップが後付け設置できるよう、すべての箇所に下地を入れたそう。猫トイレを置く場所の真横には換気扇をつけ、におい対策も万全だ。 猫のためのインテリア 自宅に施した工夫の中で、特に猫たちから人気なのが、一階から二階へ登れる柱。猫たちは、吹き抜けの梁から一階の部屋を見下ろすのも大好きだ。 家の中の全体像「危険がないように、キッチンは独立型にしました。火を使う時だけでなく、漬け置きも安心してできます。親猫も子猫もみんな、一般家庭と同じように快適で幸せな暮らしをしてほしい」  なお、杉さんは親猫たちをケージに閉じ込めてはいない。走ったり登ったりできるスペースがある部屋を用意し、性別ごとに部屋分けしている。 猫の部屋を分けている「バーミーズは運動神経がよく、筋肉質で遊ぶのが大好き。もともと、ケージ飼育には向いていません。今まで子猫を生んでくれたママ猫さんは5頭。うち2頭は親猫を引退しましたが、今も一緒に暮らしています」

猫ファーストなブリーダーが語る「悪徳ブリーダーへの憤り」

 杉さんは、ホームページやインスタグラムから購入希望の問合せをもらうことが多い。だが、杉さんの目的はあくまでも「販売」ではなく、「バーミーズという種を後世に残していくこと」。そのため、まずは利益目的ではない海外のブリーダーへ優先的に譲渡している。 インテリアに座るバーミーズ「ケージ飼育をせず、本当に家族として愛してくれる海外のブリーダーさんへ直接お渡ししに行くか、日本まで来て頂いています。飛行機に乗る時は貨物室には預けず、必ず座席に乗せています」  ブリーディングした子に飼い主が見つからない場合は、ほぼない。過去に1匹だけ譲渡キャンセルとなった子は、成長に心配がある1匹と共に飼い主を募集せず、愛猫にしたという。 2匹の子猫「ブリーダーは、その種のプロであるべき。その種を誰よりも幸せにする方法を知っている必要があるし、実際にそのように暮らさせてあげるべきです」  そう思うからこそ、杉さんは悪徳ブリーダーの存在や壁一面にケージを並べてブリーディングしている現状があることに胸が痛む。  「猫は、感情豊か。食べて寝るだけが幸せではなく、喜びやワクワクも必要です。ケージの中で食べて寝るだけで一生を終える子がいなくなってほしい」
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言い逃れができてしまうことも……現役ブリーダーが感じた“動物愛護法”の問題点
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