「部屋で2人きりになったら“ダメだよ”」では子どもの体を守れない。性教育で伝え続けたい“本当に大切な言葉”は
理想を語られると、できていない自分が苦しくなる
山田:包括的性教育って、その子自身をすごく大事にするものなんですけど、結局は大人である自分が自分自身を大事に思えていなかったら、子どもに心からの言葉で「あなたは大事だよ」なんて言えないですよね。言っていて苦しくなってくるのではないでしょうか。
「あなたの体はあなただけの大事な宝物よ」とか言いながら、自分がすごく不健康な生活をしている。寝る暇もないくらい毎日頑張って、必死で子どもや家族を守っている。そんな状況で、「あなたの体は、あなただけの大切なものよ」なんて言っても……どこか現実とかみ合わないと感じてしまう人もいるでしょう。
――たしかにそうですね。
山田:毎日必死に生活して、できないことも当然たくさんあります。親世代の方を見ていると、みなさん本当に頑張っていて、とにかく疲れていると思うんです。だから包括的性教育をしようと思っても、そんな余裕がない場合は、まずはセルフケアを優先でいきましょう!
できていないことがあっても完璧じゃなくてももちろん大丈夫です。焦らなくてもOK。まずは自分の心と体を大切にしてあげてください。自分の心と体が整ってから、マイペースに性教育を始めてみてくださいね。
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禁止教育だけでは、本当の意味で子どもを守ることはできない。子どもが自分の体を守るために必要なのは、「あなたは悪くない」「嫌と言っていい」というメッセージを伝え続けること。そして、そのためには、まず親自身が自分を大切にすること。山田さんの言葉からは、性教育とは結局のところ「自分も相手も大切にする」という、人として生きていく上で最も基本的なことを学ぶものなのだと改めて実感しました。
<取材・文/大夏えい>大夏えい
ライター、編集者。大手教育会社に入社後、子ども向け教材・雑誌の編集に携わる。独立後は子ども向け雑誌から大人向けコンテンツまで、幅広く制作。
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