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スタバのフラペチーノ700円は高いのか?→「値段ほどの価値なし」と考える人がいても「それでいい」と言い切れる理由

春の予感は、1回で十分

桜の花びらの世界観

桜が咲く前に、桜の花びらの世界観をフラペチーノで楽しめてしまいます

 もしかすると春の予感は一度だけで十分なのかもしれません。  そう考えれば、バレンタインが終わった直後から、スタバで早々に桜シーズンがはじまることで、「2026年もそろそろ春が来るなあ」というモードになる人は全国的にどれほどいることでしょう。  桜フラペを飲むことで春スイッチをオンにする人だっているかもしれません。そうです、よほどのファンを除いて、フラペチーノは期間中何度もリピートするドリンクではなく1回飲めば御の字の、風物詩的ドリンクなのです。  スタバがすごいところは、桜フラペを単なる季節商品として提示するのではなく、“スタバとしての想い”が丁寧に語られていることにあります。今年のコンセプトは、「新しい季節の訪れにワクワクを感じながらも、ひとりひとりがそれぞれの前に進もうとする時期。新しい日々に向かって、毎日をがんばる人を応援したい。」というもの。  つまり桜フラペは単なる期間限定のドリンクではなく、季節の移り変わりを感じさせるスイッチ役として、さらには飲む人の日常を励ましてくれる存在として十分なパワーを秘めた特別な商品だと捉えることができます。  1杯のドリンクがおいしさだけでなく、季節を感じることができて、元気までもらえたとしたら、700円という価格はリーズナブルと考えることだってできてしまうのです。

フラペチーノは、ベストセラーを生み出しやすい看板商品

ステンレスカップホルダーも登場

フラペチーノをカップごと入れられるステンレスカップホルダーまで登場している

 スタバのフラペチーノを売り手の立場から考えてみましょう。  現在スタバでは季節限定フラペが最低毎月1回は登場しています。この期間中になるべくたくさんの人が1回でも飲んでくれれば、全国規模で考えれば相当数の売り上げになります。  例えば1日100杯とかなり少なめに見積もったとしても、全国2011店舗(2025年3月末時点)で20日間売るとすれば、それだけで400万杯以上に。フラペチーノの原価率は40~50%程度と言われていますから、書籍でベストセラーを出すことよりもはるかに手堅いのです。  このようにフラペチーノは、日本スタバのブランド力と丁寧な商品コンセプトが合わさることで生まれたキングオブドリンクと言っても過言ではありません。  ちなみに今年のトレンド予測でも上がっている「うま確フード」(見た瞬間においしいと確信できるフード)の条件をも十二分に満たしていますから、発信力のあるZ世代からの支持も絶大です。  おいしさだけでなく、季節の到来やイベント感を味わうことができる飲み物が700円。さあ、皆さんはどのように評価しますか? <文/食文化研究家 スギアカツキ>
スギアカツキ
食文化研究家、長寿美容食研究家。東京大学農学部卒業後、同大学院医学系研究科に進学。基礎医学、栄養学、発酵学、微生物学などを学ぶ。現在、世界中の食文化を研究しながら、各メディアで活躍している。女子SPA!連載から生まれた海外向け電子書籍『Healthy Japanese Home Cooking』(英語版)好評発売中。著書『やせるパスタ31皿』(日本実業出版社)が発売中。Instagram:@sugiakatsuki/Twitter:@sugiakatsuki12
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