Entertainment

なぜAdoとtuki.の“容姿チラ見せ”は反感を買うのか? 覆面歌手が越えてはいけない「一線」とは

「承認欲求」への厳しい視線――tuki.の場合

 Ado以上にネット上で賛否が分かれているのが、新世代アーティストとして注目を集めるtuki.だ。  tuki.はもともとTikTokでさまざまな楽曲のカバー動画を投稿していたが、2023年7月には自身初となるオリジナル楽曲『晩餐歌』のサビ部分を披露し、大きな話題となった。  公開当初は《才能を感じる。何年か経ったらすごい歌手になってそう》、《素敵な歌声だなあ》など、歌詞の世界観や唯一無二の歌声に多くの人から称賛の声があがっていた。  当初は首から下のみを映した弾き語りの姿をメインに投稿していたが、2024年の冬頃から、自身のプロポーションがわかる後ろ姿の写真を公式SNSにアップする機会が増加した。  2024年11月に公式Xに投稿された写真では、ハーフツインの黒髪ロングヘアに大きなリボン、黒いミニスカートから覗くスタイルの良い脚が映し出されていた。また、2025年1月の投稿でも、自身のPRポスターを背景にハートポーズをとる姿と、デニムのミニスカートから伸びる美脚が公開されている。  こうした投稿に対し、一部のファンからは《スタイル良すぎ》《これは絶対美人》と歓喜の声があがった。しかし、女性層を中心に以下のような辛辣なコメントも相次いだ。 《いかにも“女”って感じ》 《承認欲求に満ち溢れているね》 《この子出たくて出たくて出たくて出たくてしょうがないって感じだよね。そんなに表に出たいなら出りゃいいのに》  そんなネットでのネガティブな声を知ってか、今年2月に開催した初のワンマンライブのタイトルは『NIPPON BUDOKAN 〜承認欲求爆発〜』となっており、本人も自身の承認欲求を包み隠さず、むしろ潔く認めているようにも思える。  tuki.はプロモーションの一環として自身の姿を公開しているというよりも、“とにかく注目されたい”という気持ちのほうが大きくなっているように見え、これが一部の容姿に厳しいネット民たちから批判される原因になっていそうだ。

求められるのは「スタンスの明確化」

0513_tuki.さん①

画像:株式会社massenext プレスリリース

「歌声だけで勝負する」というミステリアスな魅力でファンを獲得したアーティストにとって、ビジュアルの公開は劇薬になり得る。  Adoやtuki.のように素顔を隠して活動する歌手たちは、“出すなら出す、出さないなら出さない”という明確な線引きと一貫した態度を示すことが、ファンを幻滅させず、無用な反感を買わないための鍵となるのかもしれない。 <文/瑠璃光丸凪>
瑠璃光丸凪
編集プロダクションA4studio(エーヨンスタジオ)所属のライター。興味のあるジャンルは、アングラ・音楽・ファッションなどサブカルチャー全般と、ジェンダー問題、政治経済問題について。趣味はレコード集め。
1
2
Cxense Recommend widget
あなたにおすすめ