Entertainment

NHK朝ドラ『風、薫る』の威厳ある病院長は筒井道隆(55)。『あすなろ白書』の“おどおど青年”から激変した圧倒的存在感

おどおどキャラを得意としたトレンディ俳優時代からの変化

あすなろ白書 DVD-BOX(フジテレビジョン)

あすなろ白書 DVD-BOX(フジテレビジョン)

 多田役からは想像もできないが、かつての筒井はむしろ、心優しいキャラクター性が似合う俳優だった。  1990年代の彼はトレンディ俳優として名を馳せ、最高視聴率30%を超えた『あすなろ白書』(フジテレビ系、1993年)など、平成ドラマを代表するヒット作の出演者であり、アイドル的人気があった。  三谷幸喜による脚本作でも気を吐き、不動の存在感である多田役と対照的に、やや挙動不審なおどおどキャラを得意とした。特に、1995年放送のドラマ『王様のレストラン』では、その持ち味が効果的に発揮された。  同作第5話に印象的な場面がある。  しっちゃかめっちゃかなフレンチレストランのオーナーになった原田禄郎(筒井道隆)が、バーカウンターの席に座ったり、立ち上がったり、何とも落ち着きない動きだった。しかし、その見事な動線が視聴者を飽きさせない演技でもあった。  かつてのおどおどキャラから不動の存在感へ。トレンディ俳優時代から実に30年以上経ち、長いキャリアの変化の中で筒井道隆は、『風、薫る』で新たな魅力を宿した。 <文/加賀谷健>
次のページ 
近年の筒井道隆
1
2
3
Cxense Recommend widget
あなたにおすすめ