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「こんなおばさんがセクハラ被害なんて…」47歳・派遣女性の葛藤。加害者は26歳、「若い男にチヤホヤされて嬉しいだろ」と言い放つ歪んだ特権意識|ドラマ『リーガルビート』

気色悪いセクハラの数々と、とんでもないセリフ

 同エピソードではインパクトのある瞬間が多かった。まず何と言っても、大塚のセクハラが“絶妙”に気色悪い。話しかける際に倉野の肩にポンと手を乗せたり、「似合いますね。そもそも倉野さんの手、きれいだもんな」と言いながらネイルを褒めたり、手を握りながら頼みごとが書かれた紙を渡したりなど、ゾッとした。  大塚は見た目がシュッとしており、清潔感もある。それでも、「若い男性から“対象”として見られるの嬉しいっしょ?」みたいな自意識も垣間見え、不快感しかない。同時に、セクハラには、見た目や年齢が関係ないことを感じずにはいられない。
 中でも、倉野を勝たせるため、後輩の前野奏太(日野友輔)が居酒屋で大塚の問題発言を収集している時、大塚が「ちょっかい出すなら、派遣くらいがちょうどいいんだよ」「社内で若い子にいったら色々面倒くさいし、おばさんも若い男にチヤホヤされたら嬉しいだろう」というセリフを発した際には、汗ばんだシャツが肌に張り付くような、ねっとりとした不快感を覚えた。  雇用の関係上、仕方なく笑顔で接していることなどつゆ知らず、それを“好意”と勘違いする鈍感力高めの人は珍しくない。ただ、そのことを知っていて、自身の欲求を満たすために利用する人間も一定数いる。「こういう人いるよな」という既視感を覚え、現実世界にも“大塚”が決して少なくないことにゲンナリした。

いくつになっても性の対象になる絶望感

 さらには、倉野が抱える歯がゆさも目を引く。倉野は雪村に助けを求めたものの、終始「おばさんがセクハラ被害を訴えること」に後ろめたさを感じており、「もっとうまくやれていれば、こんなことにはならなかった」と自分自身を責めるシーンもあった。  また、バーのトイレで川原から心配された際、倉野は「ホント、おばさんになっても、こんなのが続くなんてね」と自虐的に笑う。その様子にも胸をえぐられた。セクハラ被害は“若い人が受けるもの”と思われがちだが、決してそれだけではない。  女性が年を重ねると、「おばさん」と自虐したり馬鹿にされたりすることもあるが、性の対象から外れることもない。40代後半になった今もなお、好意を抱かれないように、それでいて関係がこじれないように異性と接しなければいけないことへの絶望感は計り知れない。倉野の心境を思うと、しんどさしかない。
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被害者が声を上げるのは「ずるい?」
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