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ブームの散骨は「庭に撒く」人が3割!法的にOK?

 近頃、遺骨をお墓に入れず「散骨」する人が増えている。映画やテレビの感動的な散骨シーンを見て、「自分も死んだら骨は海に撒いてほしいなぁ」と思った経験が、誰しも一度はあるのではないだろうか。しかし実際に散骨しようと役所などに問い合わせると、「ちょっと分からない……」とたらい回しにされるケースが多いという。

遺骨 散骨について、日本の法律で定められていることはない。注意しなければいけないのは、「骨は粉にする」ということ。粉にしないと刑法に抵触するため、死体遺棄罪で逮捕ということにもなり兼ねない。逆に言うと、粉にしてあればどこに撒いてもOKとも解釈できる。

「散骨する人のおよそ3割は、庭や別荘などに撒いています」と話すのは、散骨のサポートをしている やすらか庵の代表・清野勉さん。遺骨を庭に撒く、というのはアリなのだろうか?

「『骨を撒いた』と言うと近隣からクレームがくることもありますが、法律違反ではないですし、公言しなければトラブルに発展することはほとんどありません」とのこと。

 しかし黙っていればどこに撒いてもいい、というわけではない。2007年11月、米国カリフォルニア州のディズニーランドで、火葬した遺体の灰が撒かれ、アトラクションの運転が一時ストップする騒ぎがあった。「生前、大好きだったディズニーランドで散骨してあげたい」と思ったのだろうか。気持ちは分かるが、他のお客様のご迷惑極まりない。

 国や州によって散骨に関する法律は異なるが、共通して「節度を持って行うこと」が暗黙のルールとされている。海外では上のような騒ぎや事件になった例が少なからずあるが、日本ではそういったことは稀だという。礼節を重んじる日本人は大丈夫ということなのだろうか?

「それとはまた違うんです」清野さん(前出)は言う。「日本で散骨が一般化してきたのはここ5~6年。まだ前例が少ないんです。これまでは散骨といったら業者に頼んで、感動セレモニーを行うのが普通でした。しかし最近は、金銭的な問題などを理由に自分で散骨するという人が増えています。法務省は散骨について、『節度を持って行われる限り、違法性はない』という見解を示していますが、今後の動向次第では、国が規制する可能性も大いにあります」

 散骨が「罪に問われない遺骨遺棄」になってしまわないか……日本人の倫理観が問われることになりそうだ。 <TEXT/尾崎ムギ子>

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